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00-00_プロローグ

お初にお目にかかります。

ReUIれういです

初投稿となります

 

 眠い目をこすりながらチクチクと針を通していく。

 ふさふさの真っ白なラビットファーと淡いピンク色のもこもこ生地の間に針金を挟み込んで、縫い合わせ、裏返し、針金を曲げ、毛並みを整え、針金の端をカチューシャにくっ付けて


「完成!」


 ふぅ、間に合ってよかった。


 私は、そのまま姿見鏡の前へ行き自身の頭に出来上がったばかりの『うさ耳カチューシャ』を装着した。

 これは私が大好きな、某キャラクターのコスプレ衣装のうさ耳であるである。

 鏡に映る垂れ気味のうさ耳に目が行きほおが緩んでしまう。

 やはり、うさ耳はいいものだと布教活動を開始したい衝動を抑える。


 ほかにも用意するものもあるのだが、寝る時間を削りつつ衣装制作をしていたもので瞼がおもたい。

 眠い目をこすりつつ、姿見鏡に映る自身の姿を改めて見ていくことにする。

 頭には可愛いうさ耳、顔は割とましかな?と思いたい。

 まぁ、寝不足で目の下にくまができていることを除けば。

 髪は背中の中ほどまで伸びた黒髪、ウィッグは用意が大変なので今はつけていない。

 身長は鏡の半分ほどしか使っていない気がしてくる、私が小さいんじゃなくて鏡がでかいんだよ?きっと、、。


 そんなくだらないことを考えているとぐにゃりと鏡に映る私が歪む。


「えっ?え?なに?」

 焦りながら鏡の外に視線を動かしてみるのだが見るものすべてが曲がっていた。

 グニャグニャと歪んでいるのは視界だと理解したのだが歪みは増すばかりで治る気配もない。

 そのまま座ることも倒れることもできぬまま、私の意識は途絶えた。






 ◇






「んっ、うさみみ、かわいい」


 そう、つぶやいた自分の声で目が覚めた。

 意識がなかろうと呟くとは『うさ耳』は私の深層心理の奥底にまで侵食しているようだ。


「暗い?」


 きちんと目を開け、きょろきょろと首を振り、辺りを探ってみるがなにも見えない。

 試しに自身の手を鼻の先まで近づけてみたが全く見えない。

 ただ、足元に触れた所でここが室内ではない事が分かった。

 なぜなら、足元には短めの草?が結構は生えており、地面に触れると湿り気が伝わってくるからだ。


「暗すぎ、停電?でも月夜だったはず、それよりもなぜ外?」


 そう、部屋の窓には月の光に照らされた電柱の影が映っていたのを覚えている。

 部屋の中ではないのならば満月が照らしてくれたはずなのだが、ここまでの暗闇(・・)は20年近くの短い生涯で体験した記憶はない。


 近くにあった椅子のような岩に手探りで腰かけた、立ちっぱなしは疲れるからね。

 まるで死んでしまって、ここが死後の世界であるように思えてしまう。

 それにしては地面のごつごつとしている岩か何かの上に腰かけている感覚が妙にリアルだ。

 しかも、森林浴に来た時のように木々の若々しい香りが漂ってくる。


 意識がなくなってから、どれほど経っているのだろう、と考えていると視界に変化があった。

 黒だけの世界に、白く光り輝く人型の様な形をした存在が浮かび上がってきたのだ。


『ようこそ!って言いたいけど見えないよね?』


『はぁ、、退屈、あのくそババア早く帰って来いよ』


『くそ、あんな契約するんじゃなかった』


『まさか、契約の期間を定めていないなんて、見落とした俺も悪いが、、』


「ここ、どかなんですか?」


「あと、そんな言葉遣いだとせっかくのかわいい顔が台無しだよ?」


 最初の『ようこそ』まではこちらを見て言ってくれていたのにあとは独り言を呟くように呟くばかり。

 思わず突っ込んでしまったが大丈夫かな?


『って見えてるし、聞こえてるの!?』


 手足に4枚羽?を広げ、全身を使って驚きを表している。

 その人型の存在は私の手のひらより、大きいかなってサイズの妖精さんであった、。


 あ、夢だ、これ夢だ。

 夢だと理解したら早い、そのまま妖精さんの話を適当に聞き流しつつ、頬を抓ってみる。


「ぃ、いたい?最近の夢は痛覚もあるの?」


 夢の世界の妖精さんを見つめながら首をかしげてみせた。


『夢?夢ではないよ?あと、ここは東の森の魔女の庭だよ!』


 ニカッっと音が鳴りそうな笑顔で夢であることを否定された。


「現実?夢ちがう?魔女?庭?日本ちがう?」


 思わず片言のように単語を発してしまった。。

はぁ、ハートはガラスですが砕くような意見もかまいません。

投稿速度はナメクジです。


※2017/02/17 短すぎたので追加しました。

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