ハマの地獄族vs神奈川チョーコー part6
チェ・チョルジェに、キム・ヨンジンと呼ばれた男が4人の間に悠々と入ってきた。
キムの後ろには3人、仲間と思われる人間が付き従っていた。
「地獄のアホどもと喧嘩してると聞いて駆け付けたんだが・・・・・・」
キム・ヨンジンは、チェ・チョルジェとチョン・サンウを交互に見た。
「加勢してくれたイルボンサラムに対して礼儀がなってないんじゃないかい?」
キム・ヨンジンは、既に事態を把握しているようだった。
チェとチョンを見ていたキムは、陸男と貞利に向き直った。
「助けてくれたイルボンサラムの・・・・・・君たち名前は?」
「陸男」
「貞利」
「陸男さんと貞利さん。後輩を助けてくれてありがとう。2人に代わってお礼を言わせてください」
「あ、いや・・・・・・」
陸男と貞利は、目の前のスラッとした男の礼儀正しさに少し動揺していた。
「俺の名は、キム・ヨンジン。神奈川チョーコーの3年です」
(キム・ヨンジン!?)
目の前のスラッとした男がキム・ヨンジンと知った陸男と貞利は、さらに動揺した。
それもそのはず、他校から神奈川チョーコーの裏番と言われている男だったからだ。
翌日 上星川駅前
翌日、陸男と貞利は、上星川駅前にある喫茶店「チャイ」の入り口前にやってきていた。
理由は・・・・・・。
ガチャッ!
チリンチリン。
「キムさん」
「おお、来てくれましたか~」
キム・ヨンジンにあるお願いをするためである。
上星川駅前にある喫茶店「チャイ」。
神奈川県横浜市保土ケ谷区の北部に存在する上星川という地名の地域。
その駅前にある喫茶店である。
ここは、神奈川チョーコー裏番長・キム・ヨンジンがよく通っている喫茶店で、他にも各校の不良の有名人も多く通うかなり有名な場所でもあった。
陸男と貞利は、前日の神奈川チョーコーと地獄族の喧嘩にチョーコー側に加勢した事でキム・ヨンジンから気に入られ、お礼として「何かあればここにいるから来てください」と言われていたのだ。
陸男と貞利は、キム・ヨンジンが座っている席までやってきた。
「キムさんにお願いがありまして・・・・・・」
「まぁまぁ、まずは座ってください」
キムは、読んでいた歴史小説を畳んで、陸男と貞利に席に座るよう促した。
陸男と貞利は、キム・ヨンジンの向かいの席に座った。
(しかし、本当にチョーコーの裏番とは思えないな)
貞利は、キム・ヨンジンのスラットした体型と物静かそうな出で立ちを見ながらそう思った。
キム・ヨンジン。
神奈川チョーコー3年。
神奈川中の学校から、神奈川チョーコーの裏番長と言われている男である。
身長は、180cm前後。
モデルかの様なスラッとした体形で、本を読んでいた姿は、文学少年のその姿にしか見えない。
何も事情をしらない赤の他人がキムを見たら、とても鬼の神奈川チョーコーの裏番長とは誰も思うまい。
「で、私に何かお願いがあるようですが」
キムは、ニコニコしながら目の前に座った1学年の下の陸男と貞利に敬語で話しかけた。
穏やかな語り口だ。
「それが・・・・・・」
貞利は、言おうか言うまいか一瞬悩んだが、ここまでの来たのなら恥も外聞もない!と、あるお願いを言う決意をした。
「チョーコーに俺たち狙われてまして、朝鮮高校との喧嘩を手打ちにしたいんです」
「手打ち・・・・・・」
キム・ヨンジンの切れ味するどい瞳が光り、陸男と貞利をジロッと見た。




