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どうやらボクの愛馬心が高すぎるようです! お馬さんとのコミュニケーションは完璧で女の子はとても魅力的に感じます……  作者: think


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決闘ってどういうことですか?

「ふむ……私は構わんがそちらには受け手がいないのではないか?」


「こちらのオーナーは、そのようなことをするお人ではありません」


ソロンを買ってくれた人は、優しいおばあちゃんだ。

決闘と言えば闘うことだからそんなことはできないと思うんだけど……


「ねぇ……決闘って何?」


ドルバさんが自信がないのだろう?とかしつこく食い下がる中で、こっそりとお父さんに聞いてみた。


「簡単に言えばケンカだ」


「ケンカ?」


「ああ、お前も友人とケンカしたことくらいあるだろう?」


「何回か、あるよ……」


「子ども同士ならお互いが謝ったりできるかもしれないが、大人同士はそうはいかん。それも偉くなればなるほどややこしくなっちまう。だからこそ自分の誇りを懸けて正しさを証明をする。それが決闘だ」


「ど、どうやって勝負を決めるの?」


「ディクトが友達とどっちが頭がいいか決めるとしたら、テストで勝負するだろ?」


「うん。それなら良くやるよ。ロー……同じ友達が負けてばっかりだけどね」


……ローゼリアの名前は出さないでおいた。


「それと一緒だ。今回は馬の調教といったことで揉めている。だからお互いの馬同士の勝負だ」


「てことは、ソロンと7番の馬の勝負ってこと?」


「そうだ。お前の見立てではどうだ?勝てそうか?」


「……」


前のソロンなら絶対に勝てないと言っていた。

基礎能力は完全にあっちの馬の方が高いのは見ただけで分かる。

だが、今のソロンの落ち着いている姿。

それに相手の馬の様子……

相手の心技体の内、心と体は分かった。

あとは、技だけだ。


「……お父さん?レースの王道の戦略って何?」


「お、おお……そりゃあ先行策、前の方の良い位置で走って抜け出すのが王道と言われてるな」


「ありがと」


これで心技体は揃った。

恐らくではあるが、この勝負。


「うん……勝てそうだよ!」


「……」


「あれ?どうしたの?お父さん?」


「いや……お前って、たまに雰囲気変わるよな?急に大人っぽくなるというか……」


「そ、そうかな?」


「そうじゃぞ?おかげでリディアの顔が真っ赤じゃわい」


「お、おじい様!?」


「ダヴィルさん!?」


いつの間にかニヤニヤしているダヴィルさんが近くまで来ていたようで、顔を赤くしたリディアの後ろからのぞき込んでいる。

でも、すぐに真剣な表情に変わった。


「ディクト君の見立てとしては勝てる可能性はあるのだな?」


「……絶対なんてことは言えませんが、十分にあると思っています」


「それで十分じゃ」


そう言うと、ボクの頭を撫でてくれた。

それからオクリスさんに向かって、


「すまんが、一勝負付き合ってくれんかのう?人生で最後の勝負じゃ」


カッコよく手を差し出したんだ。


「あら?人生で最後の勝負は先週聞きましたわよ?そう言ってお小遣いを持って行きましたよね?結果はどうでしたか?」


「……素寒貧じゃ」


ダヴィルさん、なんて悲しい顔を……

さっきまであんなにカッコよかったのに……


でもオクリスさんはその手を取った。

ダヴィルさんが差し出した手を両手で包むように。


「オクリス……いだだだだだだ!?」


ぎゅぅぅぅ!

多分、ものすごい力で握っているみたい……


「あの悪趣味な貴族にボンボン調教師……こっちのはらわたも煮えくり返ってるんですわよ?リディアにあーだこーだ言って嫁によこせやらなんやらふざけてんの?世間知らずなボンボンが売ってきたケンカ、高く買ってやりな!……さいですよ?」


「「「……」」」


穏やかだったオクリスさんの顔は、泣きそうなほど怖い顔になってすぐに元に戻った。

そんな一部始終をボクたちが呆然としている中で、


「いたたた……相変わらずの力じゃのう……」


ダヴィルさんがフーフーと赤くはれた手を息を吹きかけて冷やし始めた。


「奥様は、一体どういった方で……?あまりにも迫力があるのですが……」


こそこそとお父さんが話しかけに行く。


「そりゃそうじゃ……わしがフラフラと店を空けていけたのはあいつのおかげなんじゃからのう……お淑やかなお嬢様が小さな商店を切り盛りできんじゃろ?今こそ上品にしておるが、バリバリの下町娘じゃよ」


「なるほどぉ……」


「あら?どうかされましたか?」


「いえ!何でもございません!」


お父さんと視線を合わせたオクリスさんは、先ほどとは打って変わって上品さ溢れる貴婦人になっていた。


「おばあ様……」


「リディア……」


ふるふる……と体を震わせるリディア。

きっと大好きなおばあちゃんの意外な一面に驚いて……


「素敵です!」


なかった。

むしろ、キラキラと目を輝かせながら傍に行き、ギュッと抱き着いていた。


「私もおばあ様みたいになれるでしょうか?」


「出来ればならないで欲しいわ……おほほほ……」


そう言って苦笑するオクリスさん。


分かったじゃろ?決して怒らしてはいかんぞい?

もちろんです。

合点承知。


ボクたちはこのときすっかりと騒ぎを忘れてしまっていた。


「受けられんと言っているだろう。私には賭けられるものがないのだから」


「ならば先ほどの言葉を取り消せ!」


「それは出来ん」


「うがぁぁぁ!」


奮闘するトナシさんを残して……

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