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10話 2人の会話


 更新遅れてしまいました、すいません…。





 「えっ?大和さん?」


 扉を開けて入ってきたのは大和やまと祐司ゆうじさん、百合道グループ運営の要石でもある人だ。


 「やっほー、こうやって話すのは久しぶりだよね結城さん、いや、麻衣さんかな?」


 「まぁ妹いるんでどっちでもいいですけど…」


 「まぁそんなことは置いとこう、とりあえずこれ」


 そう言って渡されたのは私にとっては見覚えのある白い紙、そこにはグループ内の規約やルール、主な仕事の内容がまとめられていた。


 「うわぁ懐かし…これ私の時から変わってないんですね」


 「まぁね、マイナーチェンジはしてるけど大まかなところは変わってないよ」


 「で、これにチェックしてサインしろと?」


 「そう、そういうこと、1回やってるし妹の分だから君ならできるでしょ?」


 「そういえばそうですね…ってこれ合格が決まった時用のやつじゃないですか?」


 私が渡されたのは合格通知が来て一番はじめに集合した時だったんだけど…。


 「よく気づいたね、実は合格者の半分はもう決まってるんだ」


 「半分?また何でそんなめんどくさいことを…」


 「メンバーに選んでもらったんだよ、もちろん血縁者である君を除いたメンバー全員でね」


 「あーなるほど…だいたい理解できました」


 「まぁ君を入れても入れなくても、ダントツでトップだったのはそこで君の手を握って寝ている結城ゆうき澪音みおんさんだったけどね」


 そう言われて一瞬顔が熱くなる。


 「そうでしたか」


 「キツイこと言うと、歌は抜群に良かったけどダンスは参加者中最低ギリギリレベルだったから僕としては正直迷ったんだよね、これを入れるか否か、そこで適当な理由をつけてメンバーに順位付けをしたらどうなるかと聞いてみたわけだ」


 「それで結果そうなったということですか」


 「僕にはわからないことが彼女たちには分かるかもしれないしね、これも1つの手だよ」


 「『1つの手』ですか…」


 「実力と運、両方持ってないとこの世界は生き残れないからね」


 「その言葉はじめに言われたときには全く意味わからなかったけど、最近分かるようになった気がします」


 「分かったなら大丈夫だよ」


 「ありがとうございます」


 「気にしないでいいよ、それはそうとして、とりあえず入るマンションの部屋は隣でいい?君も知っての通りだけど、丸々借り上げてるから部屋は他にも空いてるけど」


 「それはぜひ隣でお願いします」


 「即答するとは、その手も含めてさすが姉だね」


 「なっ…」


 「ははは、その反応を見るとやはり君にとって妹は特別な存在なようだね」


 「そんなわけ…ありますけど…」


 「どうだい?面接も終わったことだし、妹さんはしんどいだろうからこのまま送って帰ろうか?」


 「あ、いいんですか?」


 「いいんだよ、これも仕事の1つさ」


 「すいません、ありがとうございます」


 「じゃあ車持ってくるからしばらくそこで待ってて、すぐ横につけるから」


 「了解です」


 そう言って大和さんは車を取りに出ていった。




 「ねぇ澪音、澪音ももうアイドルだよ」


 「スゥー ピィー」


 「私みたいにならない様に頑張りなよ」


 「スゥー ピィー」




 その後の、大和さんの車の中でも澪音はほとんど寝続けていた。体調不良と緊張で相当体力を持っていかれたみたいだ。


 「ありがとうございました」


 「お疲れ様、また来週から頑張れ」


 「はーい、頑張ります」


 「じゃあね〜」


 「ありがとうございましたー」


 「スゥー ピィー」


 「もうあれから6年か…早いなぁ…」



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