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正月用SS

正月用ショートストーリーです。読み飛ばしてもらってもかまいません。

 これは、とあるゲームの中の物語。


  ====


「遅れてごめん><いまインしました。」


 そうやってこちらにかけてきた少女が、目を丸くして立ち止まる。まだレベルは低いが熱意があり、戦術に光るものを感じた元マスターが野良からこのギルドに引き入れた()だ。


「わっRinさんすごい…いくら回したの?」


 そう問いかけてくる彼女に私は笑顔で返す。


「20ちょっと。最後の(かんざし)がなかなかでなくてね。」


 貯金の大半が飛んで行ったが問題ない。この新春装備をそろえるためならば、あと数万は課金する覚悟だったのだ。着物一式が20万で買えたのなら安い買い物だろう。きっと。


「さて…そろそろ金色のベヒモスを倒しに行きますか。点呼―。」


 全員が集合したところで声をかける。正月三が日限定の金色のベヒモス。この討伐数によって報酬の召喚の魔石が何個もらえるか決まるのだがら気合は十分だ。このギルドでは、一番レベルが高いものがギルドマスターになるしきたりだ。おかげで彼の背負ってきたすべての責任と仕事が私に降りかかってきた。まったく、どこにいるのだ。見つけたらとっ捕まえてやる。


「「ノ」」


 途端にギルドログが挙手で埋め尽くされる。次々と転移していくギルメン。最後の一人が転移したのを確かめてから私もアバターの周りに広がる円形コマンドから転移を選んだ。ミリスの町からミリステリアの森<最奥部>へ。一瞬のブラックアウトの後見慣れたボス部屋の前に来る。


「さて、準備いい?突撃ー」


  ====


 結局金ベヒ連続数は182でストップした。いやほんとはもっと続けられるのだが、この後どこまで行くか分かったものじゃないので無理やりやめさせたのだ。


「おつさまー。」


 ポチポチも肉体的に疲れた。今日はもうログアウトしよう。そう思ってリングコマンドをクリックしようとする。


「Rinさん、おつかれさまです。もう少しでレベル100ですよね、頑張ってください。」


 あの娘の言葉に口をほころばせる。そういえば、言うのを忘れていた。


「新年、あけましておめでとうございます。」

あけましておめでとうございます(遅

最後言わせたかったので少し強引なエンドとなってしまいました…すみません…


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