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第四話 現状確認-無職のおれはこっちでも無職っぽいです 4:奴隷購入

しれっと復活

もしよければもう一度読んでくださいお願いします、何でもしますから

*改稿 初期金額を1000万Gに増額、それに伴い該当部分の改訂を行いました。

 町の中でひときわ大きい白い建物。それが奴隷を扱う業者が建てた「座」の一つ、奴隷市だ。この国で最も大きく、そして由緒ある奴隷市。庶民、貴族からなんと王族までもが利用する。


 すべてライアスさんの受け売りなのだが。


 一般庶民が憲法や多数の法律によって守られているように、奴隷にも奴隷を守る法律がある。それが、「奴隷人権法」だ。奴隷が人として見られている、この世界の水準の高さに、俺は少しびっくりした。日本で人権が法の名のもとに宣言されたのは、1890年。法律によって制限されてしまう、不完全な形ではあるのだがそれでも、日本とこの世界では権利についての考え方が百年ちょっとしか変わらないらしい。


 当たり前か、とも思う。法律や権利を人々が求めるのは、今の地位、今の暮らしの安定を求めるから。科学レベルは遠く現代に及ばないにしても、魔法によって生活の水準は高い。奴隷市の建物だって4階建てほどだし、下水設備もある。何より、魔法の力により、下手をすれば一人で軍や国レベルの能力を持つ者もいる。ひとたび民衆の力が集まれば、反乱によって国など簡単に滅んでしまう。それを起こさないためにも、王は善政をするよりほかにないのだろう。


「おいエリック、どうしたんだ。」


 突然肩をつかまれ、思わずびくっとなってしまった。どうも考え込んでしまう癖は前世から抜けていないらしい。そのせいでコミュ障となり、ともd…いや、こんな話、誰も聞きたくないだろう。前世のことをウジウジ考えるよりも、この人生を楽しむほうがいいに決まっている。そんなことを考えながら、建物の中に入った。


 店内は、すごく整然としていた。おれの想像していた、 筵に薄汚れた爺さんともっと汚れた少女が座っており・・・なんてことはないようだ。


「予算500万Gで、戦闘奴隷をお願いします。」


 受付の方にそう言うと、奥の小部屋に通された。ちなみに予算の500万Gは一日の生活費300Gを30かけて一ヵ月約1万G、これに12をかけて一年12万G、20をかけて240万G(この国では奴隷の相場は20年分の賃金相当だそうだ)。自分の命を預かる戦闘奴隷だから色を塗りたくって500万Gだ。初期金額の半分が飛んでしまうことになるが仕方がない。


「それでは、一人ずつ奴隷を通します。」


 最初に入ってきたのはヒト族の屈強な男性。


「ガラト。28だ。斧をメインにして戦っている。」


 鑑定石を見て、情報を確かめる。A+からF-まであるステータス評価値の中で、力強さB+、耐久力Cというのはなかなか高いステータスらしい。だが…斧は殺傷能力に優れている一方、防衛には向かない。そして… 俺は希望を追加する。お姉さんに少しいやそうな顔をされたが問題ない。一つの業者を相手にやっているならともかく、ここのシステムは複数の業者から条件に合っただけを見れるというものだ。それにさっき何気なく使ったが、鑑定石が無償で貸し出されるというのもポイントが高い。


「二人目、レイナです。種族はエルフ。18歳。弓と土魔法が使えます。」


 かわいい。元30過ぎのおっさんにはまぶしいほどかわいすぎる。エルフという種族のせいか、肉感はないが、その引き締まった体はアスリートを連想させた。


 お姉さんに言った、美少女という希望が早くも達成された感じだ。このに決めようか。その妥協は、次に入ってきた猫耳に消し飛ばされた。


 リアル猫耳である。胸は大きめであり、惜しげもなくさらされた隙間が、俺の下のほうに働きかける。そして若干ロリから抜け切れていない顔。すなわちロリ巨乳である。ストライクゾーンど真ん中である。


 そのが一言発する前に、鑑定石を発動する前に、俺の答えは決まっていた。


「このにします。」


 猫獣人の女剣士、ステナと俺の、出会いの瞬間であった。

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