第24話 魔女は今日も引きこもらない
あれから数週間が経った。
シャルロッテの母親は、運命の魔法の力で、完全に回復し、国王の妹として、王宮で暮らすことになった。
宮廷魔法使いは、その魔力を失い、王宮から追放された。
シャルロッテは、もう引きこもることはなかった。彼女は、最高の仲間たちと共に、そして、愛するロイドと共に、学園生活を謳歌していた。
「シャルロッテ! 明日の模擬試合、頑張ろうな!」
バロンが、元気いっぱいの声でシャルロッテに話しかける。
「シャルロッテ、この魔法薬、試してみてくれ。君の魔法力を、もっと高めることができるはずだ」
テスラが、シャルロッテのために、魔法薬を開発してくれていた。
「シャルロッテ。今度の休み、一緒に街に買い物に行こう」
フレッドが、シャルロッテに、優しく話しかける。
そして、ロイドが、シャルロッテの隣で、優しく微笑みかけてくれた。
「シャルロッテ。僕たちの運命の魔法は、これからも、ずっと繋がっているよ」
ロイドは、シャルロッテの手を握りしめ、強く言った。
シャルロッテは、ロイドの手を握り返し、満面の笑顔で応えた。
彼女の小指には、ロイドとの運命の赤い糸が、強く、そして、温かく光り輝いていた。
彼女の夢だった「友達がたくさんできて、彼氏もできて、ウハウハな学園生活」が、今、ようやく現実のものとなった。
そして、彼女は、母親を救うという大きな目標を達成し、新たな一歩を踏み出した。
彼女は、もう一人ではない。最高の仲間たちと、愛するロイドと共に、この国の未来を、そして、自分たちの未来を、運命の魔法で繋いでいくのだった。




