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BARBAROI -鬼方の戦士は八徳を嗤う-  作者: ペンギンの下僕
chapter2“a*en**r b*ea*s *ein**r*ation”
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出楚平王尸、鞭之三百

 中国、春秋時代。

 南方に楚という国があった。

 そこにある王がいた。(おくりな)平王(へいおう)という。

 ある邪知の臣が平王に取り入ろうとした。そこでその男がしたことは、平王の後継者たる息子――太子の婚約者が美女であるのを知り、平王の側室に迎えてはどうかと進言するということだ。

 思惑は嵌まり、平王はその邪知の臣を気に入り重用するようになった。そうなると邪知の臣が次に行ったのは、婚約者を取り上げた太子が次の王にならぬように、平王に太子を中傷をすることだ。

 はたして平王は、自分の息子でありながら、婚約者を取り上げた自分を恨んでいるに違いないという思いこみから謀反の備えありという言葉を信じ込んでしまう。

 しかしこの時、平王の息子は遠方にいた。

 そこで平王はまず息子の教育係を呼び出し問いただした。この教育係の名を伍奢(ごしゃ)という。

 謀反の件を問われた伍奢は抗弁した。それは中傷であると。しかしその言葉は聞き入れられず、伍奢は投獄された。

 そして平王の息子には捕縛命令が降り、伍奢の一族の報復を恐れた平王はその息子二人を呼び寄せるよう伍奢に命じた。

 伍奢には息子が二人いた。長男を伍尚(ごしょう)。次男を――伍子胥(ごししょ)という。

 長男、伍尚は素直に父の元に赴いた。

 しかし伍子胥は、行っても殺されるだけの運命を悟り、報仇を誓い他国に走った。

 そうして伍子胥は、追手から逃げ、病に苦しみ、飢えにもがき、物乞いに身をやつして()という国に逃げ込んだ。

 そしてその国の王を説いて兵を挙げさせ、度々楚を攻めてついに楚の首都を()とした。

 そして――既に故人となっていた平王の墓を暴いて骸を引きずり出し、その骸を三百回鞭打った。

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