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堕ちた僕  作者: uraken
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夕食

よろしくお願いします。

 今日あった女の子を家に泊めるなんてありえない!

 良子の猛反対にあった。そもそも僕が泊めようとしたわけじゃなく、向こうから言い出したことなのに僕がめっちゃ責められてるのはなぜだ。

 しかし、すったもんだの末、なんとルオーネさんが家に泊まることが決定した。ルオーネさんが今日泊まるところがないと言ったことが決め手になった。何でも日本に来たばかりで当てがないらしい。それにしては日本語が流暢すぎる気もするけど。自分の国で勉強しただけであんなにネイティブに話せるものだろうか。よっぽど頑張ったんだろうな。



「今日、お父さんお母さんがいなかったからまだしも、帰ってきてたら大事になってたんだからね」

 良子に小言を言われながら、夕食を摂る。

 父も母も出張で今日は家に帰ってこない。こういうことは結構あることで天童家では父母不在は珍しくない。

 家事は大体良子と二人で分担しているが、今日の夕食は僕が作った。簡単なスープと生姜焼き、サラダにした。

「私のせいですみません」

 ルオーネさんが謝ってくるが、自分の考えは曲げないことはこの数時間でしっかりと理解した。でなければ、家に泊めることにはなっていない。

「大丈夫だよ。幸い布団は予備のがあるし。部屋はリビングになっちゃうけど」

 ルオーネさんには予備の布団を使ってリビングで寝てもらうことになった。

 それぞれお風呂はもう済ませているので、あとはご飯を食べて、寝るだけだ。

「明日はどうするの?」

 ルオーネさんに訊ねる。

「はい。家を貸りるために、不動産会社に行こうと思っています。あの天童さん、明日不動産会社に行くの一緒に行ってもらえませんか? 私まだこの辺りに不慣れで……」

 たしかに早く家を見つけた方がいいだろう。日本で独りで家を探すのも不安だろうし、了承した。

「いいよ、分かった」

 そう答えるとルオーネさんが嬉しそうに微笑んだ。

「……相変わらず人が良すぎるんだから」

 良子が横で不満そうな目で見ているが、本心ではないのだろう。止めには入らなかった。

「じゃあ、今日は後片付けして寝ようか」



 後片付けは良子の担当になった。

 ルオーネさんも手伝うと言ったが、お客さんだし、一人のほうが勝手が分かっているからやりやすいと良子に断られていた。

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