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こいつのことを好きになるとは思えない  作者: メルメル
1章―ダンジョンと魔法
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12話

 町にもどって私が家でぐうたら過ごすという生活に戻り、ユウとアリーもギルドに行ったりどこかに調査に行ったりとごたごたしてしまったので、後日談にはなってしまうけど




 ダンジョンで光を放って消えた親分に関してはどこを探しても見つからなかったそうだ。


 それで他の牢屋には私以外に捕らわれていた人もいたりして暴行を加えられたりしてた中、奴隷でしかも無傷だった私はギルドからしたら盗賊の仲間になったのではと疑いを掛けられたりしたそうだが、ユウが所有者だというのは外れてない首輪を見て確認されてるため疑いは消えたらしい


 けれどユウから度々「何もされてない?」「大丈夫?」「本当はなにかされたんじゃ!?」とかしつこく聞かれたりはしたけど、ちゃんと何もされてないと全部答えておいた。多分まだ疑ってるのかもしれないけど、私も他の捕らわれていた人が暴行受けていたことや私だけ無事なことが謎で仕方ない。あの親分は嫌がらせが好きだからあえてこうなるように思わせたかったのかもしれないとも思うけど、終始行動の意味が分からないのでは想像しても意味がない



 ギルドの方では町の近くに盗賊が現れたことや、またユウとアリーとの冒険でも盗賊がでていたこともあって近隣の守備体制を強化したりするそうだ。更に言うなればこれはよほど異常事態なのか王都と呼ばれる大きい町?王様がいるところ?に報告も行くそうで、大陸全体で問題になるだろうとユウがぼやいていた。


 たかだか盗賊‥と思ってしまうけど、ユウ以上に相当な実力を持っているあの親分、ダンジョンにアジトを作っている。これだけで大問題だという


 私は分からないなりに聞いた話だと大体このような感じだ。あとはユウが一日二日ほど


出かけたりすることが増えて忙しいんだろうなと思うくらいで平和を満喫できている私はこれ以上盗賊関連のことを聞いても嫌な気分になるだけなのでもう考えないようにする。どうせ分からない




 あ、そういえばアリーに関しては、ユウのこと好きという告白以降は私に何故か逐一何があったか報告してくれるようになった‥別に二人で仲良くする分には私からしたらどうでもいいと伝えてはあるけど伝わらず「公平じゃないから!」とか言われる。是非抜け駆けしてほしい


「トウカ聞いてるの?」

「え‥うん‥」

「ユウと一緒に歩いていたらね、なんとスライムがまた出てきたのよ!」

「うげ‥」

「一緒に集めるの楽しかったわ!」


 今日も頼んでもないのにユウと一緒に出掛けた際に見つけたスライムの話をされる‥しまいには「これお土産」とスライムの死骸を渡されるし、断っても「遠慮しないでいいのよ」と押される。


 ただユウがいないときでもアリーが遊びに来てくれるようになったのは暇じゃなくなるから個人的にはうれしかったりするので、ユウとスライム以外の話の時は楽しい


「トウカと一緒に服とか見に行ってみたいわね」

「服‥?アリー服とか興味あるの?」

「当り前じゃない、女の子なんだから」


 当たり前と言う割にはアリーが黒いローブ以外の服を着てるときを見たことがない


「今度二人で行きましょう?」

「うん‥」


 承諾すると嬉しそうにはにかんで、こんな良い子に惚れられてるユウを殴りたい


 会話も程々に満足して「そろそろ帰るわ」とアリーが泊まっているという宿屋に帰って、一人の時間を持て余していると、しばらくしてユウが帰ってきて「ただいま」と居間に来る。


「おかえり‥」

「ただいま、あぁおかえりって言われるの嬉しいな」


 いつも言ってるだろうと突っ込みたいけど、どうせ何か言っても喜ぶだけなので無視する方が良い


「もう少ししたら色々終わってのんびりできるようになるから、そしたら買い物に行こう?」

「うん‥」


 その時はアリーに言って二人で行ってもらおう、私は欲しいものないからこういう時こそ分かってあげてる親友ポジションでアリーと私の親密度を上げておきたい


「トウカ、また何も役に立てなかったとか気にしてない?」

「ユウに対して‥傍若無人でいる方がユウが喜ぶことが分かったから大丈夫」

「え‥それは嬉しいような嬉しくないような、別に喜んではいないからね!?」

「だって‥Mでしょ‥?」

「違う!!」


 ユウは私の過保護が以前よりは酷くなって一緒に外に出かけることはなくなったけど、町の中で買い物とかに良く誘うようになった。良い事か悪い事かは分からないけど私としてはこのまま家で飼い殺しされてる生活のままでいいんじゃないかと思ってせめてユウが起きてる間は話し相手になろうと居間に極力いるようにしている


 最初の頃は「寝ないの?珍しいね」だったのが最近は私が椅子から立ったら「もっと話そう」と気軽に言ってくるようになったので話すのが好きなのだろう。


 元々自分好みの奴隷を落としていちゃいちゃしたかったのだから、見た目だけで言えば私でも満足できるのか、奴隷商に行ってくるとはあまり言わないようになった。いや隠れて行ってはいるのかもしれないけど‥


「トウカ、俺はトウカが一緒にいてくれて幸せだよ」

「え‥何普通に気持ち悪い」

「ごめんナチュラルに傷付いた」


 話が突拍子もなさ過ぎて思わず本音が漏れてしまった、せめて前もって気持ち悪いこと言うとか教えてほしい


 けど、まぁ‥こういうやり取りができるというのは嬉しいし楽しいと思う。










「家を売る」


 唐突にどうしたのか、アリーも朝食に来て食事の最中にユウが決め顔で言い放ってきた。


「王都に行く」


 ユウは表情を変えずに私のことを真っすぐに見つめながら、横ではアリーが笑いを堪えながら、そして状況が分からない私は無視するかどうするか悩む


「一週間後旅立つ」

「分かった‥」

「え!?分かるの!?」


 何故淡々と用件だけを言ってるのかは分からないけど、王都とやらに向かうらしい‥この家に愛着は特にないけど、お風呂とか向こうにあれば嬉しい


「トウカのマネ下手ねユウ」

「大体あんな感じで話してるだろ?」


 え?私のマネなの‥今の‥そこまで不愛想に言ってはないだろう


「まったく‥私が手本を見せてあげるわ、んっんっ‥家を売る‥」

「おお!似てる!」


 さすがの私でも引っ越しするなら理由くらい説明してると思うけど‥ええ‥アリーまで同じ感じで不愛想な言い方してるし、本当に私あんな感じなの‥


 二人で何故か私の物まね大会を始めたけど、ちゃんとアリーが説明してくれたのでアリーは許してあげることにしよう‥




 ちなみに説明を聞いても私に詳しいことが分かるわけはなかったけど要約すると‥


 盗賊事件がかなり深刻で、事は盗賊だけに限らず怪しげな団体がダンジョンに潜んでいたりなど冒険者ギルドがダンジョン及び盗賊等の大規模な掃討作戦が決行されるらしい。

 ユウも事件に携わった一人であるのとAランクという腕前であるがために招集がかかって王都の方まで行くことになったのだけど、長期滞在するくらいならいっそ住居を王都に構えたほうが良いだろうという話になったのだとか


「王都だと教育されてる奴隷が買い物をしても嫌な顔されたりしないからトウカも気軽に外に出られるはずよ」

「そうなの‥?」


「貴族様の奴隷だったとき失礼の無いようにと店側が気を付けてるのよ、あ、でも行っちゃいけないところもあるからそこは一緒に周りながら教えてあげるわ」


 買い物や町のことについてはユウより遥かに頼りになるのでアリーに感謝しか生まれない、ちなみにちらりとユウを見たら、俺には関係ないみたいな感じで野菜をもしゃもしゃ食べている。


「ありがとう‥アリー」

「ふふふ、大丈夫よ」


 これもユウにできる女として見られてるかとアリーがユウをちらりと見て、野菜を食べているところを見て「ユウ!貴方も学ぶんだからね!!」と怒り始めた。


「なんで俺が!?」

「どうせ分からないでしょ!トウカのためにも少しは知っておきなさい!」

「お、おうトウカのためか仕方ないな」


 なんで私のためなら仕方ないんだよと思ったけど、過保護だからだろうと一人で納得する。


「トウカ!楽しみだな!」


 アリーがこれのどこを恋愛的に好きになったのかは分からないけど、少なくとも感謝はすれど私はこいつのことを好きになるとは思えない


*あとがき*

1章終わりです。

そしてあとがきの場を借りて、読者様に多大なる感謝を、ブックマーク、感想、誤字の訂正、誠に感謝致します。執筆の励みになり大変嬉しいです。

また幕間を挟み次章に行こうかと思います。一旦ここまで読んでくださり本当にありがとうございます。

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