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1ダメージで魔王討伐って出来ますか?  作者: 星原渚
1章・転移したけど魔王を倒せる気がしない
7/19

7・クエストと石

 「準備はできたか?」

 「バッチリだ。」

 「こっちもOKよ。」


 この世界に来てから3日目、とうとう俺はクエストを受ける。

 「楽しみね。」

 小さい頃から冒険者を夢みていたセラは、ものすごく嬉しそうだった。

 実際俺も、ものすごく楽しみだ。


 ギルドに着くと、ライトがクエストボードへ行き白い紙を持ってきた。

 「とりあえず、レッドドラゴン討伐でいいよな?俺達初めだし。」

 レッドドラゴン?ちょっと待て、それものすごくヤバいやつじゃん俺達じゃ無理だろ。

 「まあ、初めだしそんぐらいよねー。」

 いやいや無理だろ、なんでセラまで納得してるんだよ。

 「ちょっと待て、レッドドラゴンなんてそんなヤバいやつ俺達じゃ無理だ、もっと優しめのやつにしようぜ。」


 「何言ってるんだ?レッドドラゴンより優しめなクエストなんてないだろ。」

 「へっ?」


 聞くと、レッドドラゴンは竜の形こそしているものの、大きさも俺達程しかなく、この世界のどのモンスターよりも弱いんだそうだ、だが、その肉はどのモンスターの肉よりも美味しいらしく、最近はレッドドラゴンの牧場がたくさん出来ているらしい。

 もう、俺のレッドドラゴンのイメージは丸潰れだ。


 「クエスト内容はレッドドラゴンを五体討伐、行くぞー」

 「「おおー」


 町外れの草原に到着すると、目の前に三つの青い目がこちらを睨み付けていた。

 戦闘が開始し、ライトとセラは、手前のレッドドラゴンと混戦中である。

 その間に奥の方にいたレッドドラゴンにバインドを放ち、本当に1ダメージしか与えられないか確認してみたが、ファイアボールを撃っても、近くにあった大きめの岩を投げてみても、1ダメージしか入らなかった。


 仕方がないので、三匹のレッドドラゴンとの戦いが終わったライトを呼び出し、四匹目を討伐してもらった。


 「あっちから一匹きたわ。」

 セラに言われて後ろを振り向くと、レッドドラゴンが1匹いたのだが、他のやつと何か様子が違う、よく見ると、そのレッドドラゴンは目の色が違う、緑色だ。


 そのモンスターを一瞬で倒すと、目の前に灰色の石が転がっていた。

 「この石はなんだ?」

 「さあ?僕にも分からない。」

 「でも、レッドドラゴンからのドロップアイテムだし、大したことないんじゃない?」

 見るからにただの石だし大したことないだろう、でも、初めてのクエストの記念にカバンにその石をいれ、俺達は、ギルドへのクエスト達成の報告のため町に帰ることにした。


 帰り道、俺のステータス表を見ると、レベルが2に上がっていた、どうやらモンスターを倒すと、トドメを刺した冒険者のパーティー全員に経験値が入るらしい、相手に1ダメージしか与えられない俺としてはとても嬉しいシステムだ。

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