4・図書館と魔法
次の日、俺は図書館に向かった。
図書館に向かう理由は二つある、1つは魔王の情報を調べること、もう1つは魔法の習得である。
そもそもこの世界での魔法の習得は呪文を覚えるだけでいいらしい。後はその魔法が自分の魔力以下なら習得は可能で、幸い魔法は全て習得できるので後は覚えるだけだ。
図書館に着くと、魔王討伐の本がたくさんあった、それだけ魔王は恐ろしいのだろうなー、とりあえず片っ端から読むか。
全てを読み終わった頃、もう夕方の5時を過ぎていた。
全て読んだものの、書いてあることはほぼ同じで、結局魔王は恐ろしいということと、魔王へのたどり着き方しか載っていなかった。
どうやら魔王はこの国に七人の分身を放っているらしい。
その分身を全て倒さないと魔王とは戦えないらしい。
その分身はそれぞれ特徴を持っており、力がものすごく強いものもいれば、足がものすごく速いものもいるらしい。全員の特徴としては、肩に数字が書いてあるとのことだった。
いまの力では100%魔王討伐は無理なので、俺は魔法の本を開くことにした。
どうやら、魔法は初級、中級、上級、究極の4段階に別れており、上の方になるほど習得は難しいらしい。あと、呪文といっても難しい言葉ではなく、中二病っぽいセリフを叫ぶだけである。
それにしても、たくさんの魔法が載っている。氷結の魔法は便利そうなので取っておこう。後は、炎の上級魔法ファイアーボール、この魔法は、手から炎の玉を出し、ぶつけた相手を燃やし尽くす、どうせ相手には1ダメージしか入らないが、一応取っておく。
スケールアップ、魔法の範囲を拡張できる魔法、メルト、触れたものに熱を発してそのものを溶かす魔法、後は補助に必要な、パワーアップ、ビルドアップ、ダッシュアップ、そして、ヒールを覚えた。
これ以上覚えると呪文がごっちゃになりそうなので、しばらくはこれだけで行くことにする。
図書館を出た頃にはもう八時、すっかりひと気は無く、月明かりが、ほんのり俺を照らしていた。