表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記–  作者: 星砂糖
第1章 –World Wide(ログイン6日目)-
273/287

水中行動の使い道

仕事が忙しいです。

このままだとハンターになれない……!

釣竿とボートを貸し出している人の方向へ進みつつリザルトを確認しする。

『水中行動』のスキルオーブがあることは確認したけど、他のアイテムについてはしっかり見ていなかったからね。


『綺麗な水』や『魔力を帯びた水草』のような生産に使うアイテムから、『コイコイ鯉の鱗』や『コイコイ鯉の身』、『ミズイロミズウミバスの鱗』など湖の中に生息しているであろうモンスターの素材もいくつかあった。


他にの周りの森で取れるアイテムや出現するモンスターの素材、なぜか『穴の空いたブーツ』や『曲がった釣り針』などの名前からするとゴミのようなアイテムもある。

湖の守護者を倒すことで水中が綺麗になったりするんだろうか。


「それじゃあ使おう!」

「そうだね」

「これでシロツキちゃんと水中に入っても動きやすくなります!」

「ミヤビちゃんよかったね。しのぶさん、譲ってくださってありがとうございます」

「いえいえ。私はすでに覚えていますので!」


湖を見ながら食事ができるところまで戻って来て早々、セインがスキルオーブを取り出して言った。

続けて僕が取り出すとミヤビちゃんとうららさんも取り出したので、軽く目を合わせてから使った。


スキルから『水中行動』の内容を確認したんだけど、レベル1だとエアアーマーというのが使えるだけだった。

これは体の表面に空気を纏って水中で動きやすくするだけではなく、水中で動くことで発生するSTの減少を無くしてくれるんだけど、アーマーとついている通り攻撃を受けるとダメージによっては解除されるみたい。

MPを消費して身体に纏う酸素を得る感じかな。


空気を纏っていることで攻撃する時に水の抵抗で動きを制限されることもなくなるみたいなので、ミヤビちゃんの要望通り水中でシロツキに乗っても攻撃できるんじゃないかな。

これだけだと僕とセインにうららさんはあまり使い道がなさそうだったけど、説明文を読むと違った。


地上で使っても直接的な物理攻撃や魔法攻撃で受けるダメージは軽減はできないんだけど、毒ガスや溶岩から発せられる熱気などの地形ダメージや石化ブレスみたいなの空気を伝ってかかる状態異常系の技には有効みたいだ。

毒の霧に突入することはできるけど、毒液を直接かけられたり、石化する剣などで切られるなどの物理攻撃を絡めると防げない。

溶岩の熱気は防げても、直接かけられたらアウトなのは空気じゃ防げないからだね。


だけど、毒の沼や底なし沼では凄い勢いで消耗するけど少しなら耐えられるらしい。

どこで使えるのかいまいちわかりづらいけど、後でハチミツの上でも使えるか試してみよう。

足元がベタついて動きづらいのも地形効果の一種と捉えることができる気がする。


「そういえばしのぶさんはフィッシュマンによって海中に引きずりこまれてましたけど、あの時はエアアーマーを使っていましたか?」

「あー……いえ、使っていません。忘れてました……。普段から使う機会がなかったので!」


どこで使えるか考えていると海中での使い方が気になった。

なので、フィッシュマンに引きずり込まれたしのぶさんに聞いたんだけど、あの時は使ってなかったみたい。

あの時はいきなりだったし、普段使っていないスキルをとっさに使えるかと言われたら僕もできないと思う。


今この瞬間すごく強いモンスターに襲われて凄く苦戦したとしても、ハピネス達をに対して自爆操作(爆発は主人のために)を使うことは思いつかないと思う。

威力がわからないこともあるけど、僕もスキル一覧を見るまで忘れてた。

いざ使うとしてもハピネス達を自爆させるのは嫌だから、今の僕なら騎士人形を使うだろうけど。


「普段使わないと忘れますよね。でも、このスキルは地上でも有効みたいです。ただ、レベルが上がると水中で使える技ばかり増えるそうですが……」


うららさんが『水中行動』について書かれた掲示板のウィンドウを渡してくれたので見る。

レベル2はエアチャージで減ったアーマーを回復させる技だ。

MP15でエアアーマー、MP5でエアチャージだから消える前に使うことができればMPの節約になる。


これは地上でも使えるけど、レベル3はスクリュームーブで自分の体や触れている物の指定した場所に、空気でできたスクリューを出す技だ。

継続してMPを消費することで高速移動が可能になるみたいだけど、地上で使っても弱めの扇風機程度の威力しかないらしく、霧を晴らしたり飛んでくる魔法を逸らすのには使えないようだ。


レベル4でジェットムーブを覚えるんだけど、これはスクリューと同じようなものだ。

スクリューより高速で移動できるし、発動する場所を変えることで直角に曲がることもできる。

だけど、地上で使っても目の前の人を吹き飛ばすほどの威力はなく、せいぜい顔に当たって驚く程度らしい。

ただ、攻撃する時に使うことで剣を早く振ったり、突き入れる時の勢いを増すことができるみたいだから近接職で水中行動を取得した人達が研究しているようで、上手く使えば威力が上がってるように感じているらしい。

感覚的な検証しかできてないから不確定みたいだけど、勢いが増すならダメージは上がりそうだ。


僕の場合は能力入力(スキルインプット)で人形につければ小さくて軽い人形なら飛ばせるかもしれない。

そして、相手にくっついたところで自爆操作(爆発は主人のために)を使えばいい感じになりそうだ。


「水中戦かー。そこの湖の中か海、あとは(じぃ)が死に戻りした首長竜のいる地底湖ぐらい?」

「あそこの湖はボスバトルをする人がほとんど途切れないので調査するタイミングがないです。水中でどこかに繋がっているみたいなんですけど、湖の守護者が邪魔になるんですよ!」


セインの考えにしのぶさんが答えたことで、すぐそこの湖では使えなくなった。

ボスバトルエリア内だから当然か。

一応エリア外にも湖は広がっているから使えなくはないんだろうけど、湖の守護者に攻撃されたら横取りしたと言われるかもしれないからやらない方がいいと思う。


「そうなると海と地底湖ですか?」

「地底湖では使えそうですけど……今の私達では勝てる未来が見えません」

「そもそもフルレイドボスですからね!」


ミヤビちゃんの疑問にうららさんが答える。

僕も今の戦力で勝てるとは思えないし、しのぶさんの指摘通りフルレイドボスに1パーティでは挑むのは無謀だ。


「そうなると海ですねー」

「あるいはこの後のハチミツ採取でしょうか。もしかしたらエアアーマーで歩きやすくなるかもしれませんよ」


選択肢が減ったセインが少しがっかりしながら言ったんだけど、うららさんがハチミツのことを言った。

うららさんも僕と同じことを考えたみたいだね。


「よーし!ハチミツ取りに行こうー!」

「はい!」

「エアアーマーが使えるか気になるところですね!」


うららさんがスキルの詳細を表示した画面を見せながら説明したことで、全員使えるのではないかという考えになった。

そうなると早速試してみたくなるもので、セインを先頭にミヤビちゃんとしのぶさんが森へと向い始める。


この辺だったらセインが前でも問題ない。

それに、しのぶさんも警戒しているし、ミヤビちゃんもシロツキとトバリを飛ばしてくれているからね。

だけど、湖の守護者と戦ったのは夕飯までの時間つぶしだったので、急いで3人の後を追って止めた。

みんな時間を気にしてなかったみたいで、慌ててログアウトの準備に入った。


僕はアイテムバッグを開いてポーションの空瓶の数を確認する。

孤島の守護者と戦った後街に戻ったけど、その時にマナポーションを補充していないし、湖の守護者との戦闘でもMPが減っていたのでマナポーションを使った。

だから、空瓶はそこそこある。

数を増やすしたいから途中のモンスターも積極的に倒しながら進みたいと思いつつ、全員の準備が整ったのでログアウトした。

集合は1時間後だ。

泡を出して風で飛ばしたり、逆に毒薬を散布したり意外と使えるかもしれない能力です。

使用者が触れている物から出せるので、ボートに乗っていれば推進力としても使えます。


あと、スクリュー、液状の何かを混ぜる時に指先や棒の先にスクリューを出すことで今までより早く終わります。

薬とかミルクティーとか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ