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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記–  作者: 星砂糖
第1章 –World Wide(ログイン3日目)-
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鳥の巣

申し訳有りませんが、疲労により明日の更新はできないかもしれません。


しのぶさんのおかげでパラライビーやステップボアと戦わずに進むことができて、森の雰囲気が変わるところまで戦闘することなく来れた。

ちなみにゲーム内の昼食は、僕を除いた3人共保存食だった。

僕はゼロスリーさんの所で食べてたからいらなかったんだけど、それを伝えたらゲーム内の夕飯はゼロスリーさんのところで取ることになった。

食事というよりゼロスリーさんに会いたいらしい。

うららさんは生産をしたいみたいだけど。


「とりあえず、1回目と同じ道で進みますね」

「お願いします」


警戒するしのぶさんの先導で、ミニマップに映し出されている1回目に通った道を進む。

2頭目のワイルドベアから逃げた時の道は北のほうに途切れているので、東に進んでからハニーベアの後を追うために北に行き、追いかけられながら南西に逃げたことになる。

まぁ、逃げた時の道は左手で線を書いた時のように荒ぶってるんだけどね。


「そろそろハニーベアを見かけたところですが、この後はどっちに進みますか?」

「うーん。蜂の巣がどうなってるか見に行ってみます?」


しのぶさんに道をどうするか聞かれたので、クイーンパラライビーとワイルドベアが戦った場所に向かうことを提案した。

このまま東に進んで、この先がどうなってるか調べてみたい気持ちもあるけど、まずは防具を強化したい。

運が良ければ逃げ切ったワイルドベアと遭遇するかもしれないし。

逃げた相手ともう一度遭遇するのは、言い方を変えれば運が悪いということになるかもしれないけど。


「時間が経ってるので蜂の巣とアイテムは消えてると思いますけど、確認のために行ってみましょうか」


うららさんは賛成のようだ。

ワイルドベアから逃げたから、ハチミツなどの巣から出たアイテムは全部取ってない。

だから、残ってたら取ろうと思ってたけど、どうやら消えてる可能性が高いらしい。

花なんかの自生している物なら残ってそうだけど、ハチミツなんかは時間経過で消えるのかな。

あるいは他のハニーベアが食ることで消えるのかもしれないけど。


「ミヤビちゃんはそれでいい?」

「はい!今度はみんなで行きましょう!」

「そうだね。というわけでしのぶさん、よろしくお願いします」

「あははっ、わかりました」


ミヤビちゃんは巣へ行くことは問題ないみたいだけど、全員で行こうと言ってきた。

しのぶさんが痺れたのはついさっきだから、1人で行かせるのが心配なんだと思う。

しのぶさんもそれがわかったからか、苦笑しながらも了承してくれた。

1人で行くと言ったら僕も止めてたけどね。


「今の所気配はありませんね」


ハニーベアを見かけた場所からクイーンパラライビーと戦った場所へと警戒しながら進んで行く。

どうやらしのぶさんの警戒に引っかかるモンスターはいないらしい。


警戒について聞くと生物の気配を感じ取れるようになると言われたんだけど、そもそも気配を感じたことがないのでわからない。

他の人の体に手を近づけると熱を感じるように、肌で何かがいると感じるとのことなんだけど、しのぶさんは目元の部分以外布で覆われてるよね。

そのことを指摘したら、スキルだから布は関係ないと返ってきた。

戦闘用スキルだったら武器で変わるけど、警戒のようなスキルならそうだよね。


「やはり何もありませんね」

「時間経過で消えたんですか?」

「確か、掲示板に書かれていたのは15分でしたよね?」

「そうです。倒した瞬間に素材を手に入れるだけではなく、部位破壊で素材が手に入るモンスターで試したそうです」

「わざわざ壊してずっと観察していたってことですよね?」

「そうなりますね」

「そんなこと私にはできないです!」

「私もです」


巣があったところでうららさんとしのぶさんが話している。

どうやら壊すことで手に入るアイテムは15分で消えるようだ。

それを検証した人が掲示板に書き込んだんだろうけど、目の前にアイテムがあるのに、取らずにじっと観察し続けるのは僕には無理だ。

絵のモデルだったらいくらでも見れるんだけど。


「オキナさん。周囲にもモンスターはいなかったようです」

「きゅ!」

「キュー!」

「そっか。ミヤビちゃんありがとう。それじゃあ、合流してこの後どうするか決めようか」

「はい!」


僕とミヤビちゃんは周囲の警戒と、シロツキ達による広範囲の索敵をしていた。

木の間を飛ばすと地上のモンスターに見つかる可能性が高くなるので、木の上を飛ばして探すことになった。

この方法だと空を飛ぶモンスターに見つかる可能性が高くなるのと、木の間からしか地上を見ることができないので見つけられないかもしれないけど、ワイルドベアを連れて来られるよりはいいよね。

空にワイルドベアより強いモンスターがいるとしたら別だけど。

テンペストバードとか。


「周囲にワイルドベアや他のモンスターはいませんでした」

「そうですか。どうしましょう」

「予定通りとりあえず東に進みますか?」

「私もそれでいいです!」

「それじゃあ、東に進みましょう」


僕とうららさんが悩んでいると、しのぶさんが東に進むことを提案してくれた。

ミヤビちゃんも賛成したので、ワイルドベアとクイーンパラライビーがどこにいるかわからない以上、目的もなくうろつくより東に進むという目的で進んだ方がいい。


というわけで最初にハニーベアと遭遇した場所まで戻ってきたけど、モンスターはいなかったのでそこから更に東に進んだ。

歩いているとクローククロウという名前の、翼をマントのように折りたたんだカラスが5羽、通り道のそばにある木に止まっていた。


クローククロウがこちらに気づいていなかったので、しのぶさんが苦無を投げたけど、もちろん当たらなかった。

そればかりか、苦無が木の根元に突き刺さったにも関わらず、クローククロウはこっちを見なかった。


なので、僕とうららさんが糸を飛ばしてみると、2羽とも問題なく縛ることができた。

うららさんが縛ったクローククロウは木から落ちたダメージもあってミヤビちゃんにすぐに倒された。

僕が縛った方はそのまま木に止まっていたので、地面におろしてからしのぶさんとミヤビちゃんに倒してもらった。


こっちが先に気づいたせいでイマイチ強さがわからなかったけど、うららさんの鑑定によると暗闇の中から襲いかかってくるモンスターで、爪には痺れ毒があるらしい。

痺れた相手を生きたまま突いて食べるそうだ。


薄暗い森なので、夜になると真っ暗になるはずだ。

その闇に乗じて痺れる爪で攻撃してくるのはとても脅威だと思う。

あと、ちょっと気になってるんだけど東の森は痺れるモンスターが多くないかな。

パラライビーを筆頭に痺れキノコとクローククロウ。

これだけいると他にもいるかもしれない。


クローククロウと戦ってから15分ほど進むと、少しひらけた場所に周囲の木よりも高い木が生えている場所に出た。

ここまでくる間に戦ったのはクローククロウが17羽だったんだけど、僕とうららさんが一回ずつ痺れたぐらいで、後は糸で縛って倒した。

一度痺れてからずっとクローバーを繋いでいるからすぐに回復できたのも、混乱せずに対処できたことに一役かってる。


ずっとクローバー、アザレア、ラナンキュラスの3体を繋いでるから結構なMPを消費してるんだけど、苦戦するよりはマシだと思うから必要経費としてマナポーションをがぶ飲みしている。

そろそろ味に飽きそうだ。


「木の上の方に巣がありますね」

「本当だ。ミヤビちゃんよく気づいたね」

「シロツキちゃんとトバリちゃんがずっと上を気にしていたんです」

「それでもミヤビちゃんのお手柄だよ」


ミヤビちゃんが見つけた巣は、高さ10mぐらいの枝に引っかかるように作られていた。

といっても結構な大きさだし、巣の素材も太めの枝で作られている。

クローククロウの巣じゃないと思うんだけど、何の巣だろう。


ワイルドベアはハニーベアを攻撃したら呼ばれるので、普段はこのエリアにいません。

クイーンパラライビーも巣を壊されないと来ないです。

なので、オキナ達は探す対象を間違えています。


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