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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記–  作者: 星砂糖
第1章 –World Wide(ログイン3日目)-
139/287

レベルアップでスキルスロット増加

うららさんがパラライビーを倒したことで、隊列を組み直すことになった。

しのぶさん、僕、うららさん、ミヤビちゃんの順番だ。


しのぶさんが前方のモンスターを警戒、発見したら僕が糸で縛り、数が多ければうららさんも手伝う。

後ろの警戒はミヤビちゃんとシロツキ達が行い、後ろから来たモンスターはうららさんが縛って、数が多ければ僕も手伝うということになった。

こうすることで前後どちらのモンスターも動きを阻害できるので、後は近接戦闘ができる2人が倒すだけになる。


火力の低いしのぶさんの補助に僕が入り、人形を使った援護で補うことになった。

素早く攻撃するしのぶさんだと、一撃の威力はミヤビちゃんに負けるし、シロツキ達によって数で攻めることもできる。

僕がシロツキ達の代わりだね。


ちなみに側面は僕とうららさんで警戒するんだけど、助っ人としてトバリが小さく飛び回って警戒してくれてる。

後ろはシロツキが飛んでるよ。


「ここがオキナさんが花を摘んだ場所ですか。確かにまだ生えてない場所がありますね。多分ですけど、根元から取ったからだと思います」

「なるほど。確かに根っこごと引き抜きました」


隊列を組み直してから東に進みつつ、以前うららさんに渡した色とりどりの花が咲いている花畑へと案内した。

道中、摘んだ場所は次の日になっても復活しなかったと伝えていたので、うららさんは僕が摘んだ場所確認してくれた。


そうすると、根っこごと取ったことが原因だと言われたんだけど、確かに切り取ったりせず引き抜いた。

根っこが残っていれば復活したかもしれない。


「この花摘み用ハサミを使って取りましょう」


うららさんが取り出したのは、手のひらに収まるくらいの、持ち手が丸い小さなハサミだった。

その刃で茎挟んでチョキンと切ると、茎から下が残る。

花に触れてアイテムボックスに入れた後も、茎から下は残ったままだった。

こうすれば根っこが残るから、時間経過で復活するかもしれないんだね。


やっぱり、素材集め系の道具は一通り揃えるべきだ。

箱に入れればアイテムボックス圧迫せずに済むから、木工の人に工具箱みたいな物を作ってもらうべきかもしれない。


「あの〜、私も開拓メンバーのために少し欲しいので、貸してもらえますか?」

「でしたら、私が取ったものを後でお渡ししますよ。しのぶさんには警戒をお願いしたいです。このメンバーの中で1番索敵がうまいので」

「わかりました!お花よろしくお願いします!」


しのぶさんは湖の開拓をしている人用に欲しいらしい。

そういえば花畑があった気がする。

花を渡してどうやって育てるのかはわからないけど、花から種を取り出すスキルでもあるのかもしれない。

花畑を作った人に渡すなら良いようにしてくれるよね。


「お待たせしました」

「いえいえ!こちらこそありがとうございます!では、行きましょう!」


しのぶさんの分を取っていたので少し時間はかかったけど、モンスターが現れることなく花を取ることができた。

うららさんが取ったところは、僕が取ったところと違って地面がむき出しにならず、緑色の茎が残っていた。

いつ復活するかはわからないけど、これなら問題なさそうだ。


「ステップボアが2頭です」

「僕が動きを止めます。繰り糸(マリオネット)


しのぶさんの視線の先に、こちらに気づいていない2頭のステップボアがいたので糸を放つ。

1本だと振り回せないけど、しのぶさんがいるから動きを縛るだけで良い。


問題なく当たった糸は、ステップボアを動けなくした。

その瞬間しのぶさんが飛び上がり、木を蹴って一気に距離を詰める。

そして、苦無で何度も目や喉などの急所を攻撃して1頭倒した。

その間にラナンキュラスでもう1頭も倒しておいた。

槍を構えて勢いよく横腹に突撃すれば一撃だった。


「良い感じですね」

「はい!動かないと落ち着いて倒すことができます!これなら苦無を当てることができるかもしれません!」

「えっと、それは頑張ってください。応援してます」

「はい!ありがとうございます!」


しのぶさんが苦無を当てられるようになったら、パラライビーとか痺れキノコぐらいなら一撃で倒せるかもしれない。

そうなると、先手を取るのが楽になるだろうから、できればイベント開始までに当てられるようになってほしい。

そのためならいくらでも縛って協力するよ!


「またステップボアですね。しかも4頭います。オキナさんお願いします」

「わかりました。ですが、僕の糸だと足りません。うららさん、縛るのに協力してもらえますか?」


しばらく進むとステップボアが4頭いた。

奥の3頭は食事中なのか木の根っこや倒木に顔を突っ込んでいて、残り1頭は周囲の匂いを嗅いでいる。


アザレアとラナンキュラスを繋いでいるから、使える糸は3本だ。

なので、うららさんにも協力してもらうことにした。


「はい。どのステップボアでしょうか?」

「1番手前をお願いします」

「わかりました。いつでも大丈夫です」

「では、僕のスキル発動に合わせてください。いきます。繰り糸(マリオネット)

「糸縛り・雁字搦め(雁字搦め)


僕の放った3本の糸は奥にいた3頭に問題なく当たり、動きを縛る。

僕に合わせてくれたうららさんが放った糸のついた複数の針は、手前の1頭に当たり、糸を絡ませて動けなくした。

後は倒すだけだ。


「お任せください!」

「シロツキちゃん!行きますよ!」

「きゅー!」


ラナンキュラスを動かした瞬間、それよりも早くしのぶさんが駆け出し、それに続いてミヤビちゃんとシロツキもステップボアに向かう。

トバリは周囲の警戒で待機だ。


しのぶさんは急所を苦無で突き、ミヤビちゃんは後ろから槍を3回突き刺して倒した。

シロツキは爪で切り裂いたり、尻尾で攻撃した後、首に噛み付いてぐるりと回って嚙みちぎる。

ラナンキュラスはさっきと同じく横腹に突撃させたて倒す。


戦闘が終わると、僕の目の前にウィンドウが表示された。


『レベルアップしました!

Lv:9→10

HP:190(+10)

MP:950(+50)

ST:119(+1)

STR:19(+1)

VIT:19(+1)

DEF:19(+1)

MDF:190(+10)

DEX:345(+5)

AGI:19(+1)

INT:380(+20)

LUK:50(+0)


ステータスポイントを2ポイント獲得しました!

レベル10到達により、スキルスロットを獲得しました!

スキルポイントを5ポイント獲得しました!』


レベルが10になってスキルスロットが増えた!

ステータスの上がり方はいつもと同じだけど、スキルポイントももらえてるから、レベル10が1つの区切りなのかもしれない。


スキルについては、今すぐ何かを取るつもりはない。

火魔法を取得して、うららさんが作った刺繍魔法を試してもいいんだけど、人形使い(ドールマスター)に必要なスキルが出てくるかもしれないから、スキルスロットに余裕が出るまで取らないでおく。

空きスロットが3つになったら試しに取得してもいいかもしれない。


「ステップボア4頭をこんなに簡単に倒せるとは思ってませんでした!」

「ですね!オキナさんとお姉ちゃんのおかげです!」

「ありがとうございます。ただ、ステップボアなら縛ることができましたが、これ以上強いモンスターだと糸が縫えないか、引きちぎられる可能性があるので注意が必要です」


しのぶさんとミヤビちゃんの賞賛に、うららさんが応える。

僕の方も2人が早く倒してくれるから、MPの消費が少なくて助かってるんだけど、うららさんの糸が気になる。

うららさんの糸も僕の糸と同じ様に、相手の強さで縛ることができるか決まるのかな。


「糸の強度や、相手の力で縛れる時間が変わるんですか?」

「そうなんです。今はそこまで強い針と糸が無いので、モンスターが強くなると対処できなくなるかもしれません」


確かに、物理的に縛ると力任せに引きちぎられたり、硬い皮膚に針が弾かれるイメージはある。

たぶん、そういうことなんだと思う。


硬くて鋭い針や、強靭な糸があれば別なんだろうけど、それを手に入れる方法はわからない。

僕の場合は糸の本数を増やせばいいんだけど、うららさんの場合糸が引きちぎられる方はそれで対処できても、針が刺さらない方の対処は難しい。


一応別の方法は思い浮かんだけど、できるかわからない。

でも、試してみる価値はあると思うから、うららさんには伝えておこう。

僕の糸でも試すけど。


「うららさん。モンスターに糸を通すんじゃ無くて、モンスターを囲む様に張り巡らせることはできますか?」

「というと……腕を振ると糸が引っかかる様にするのでしょうか?」

「そうですね。振った腕や、踏み出した足、後ろに下がろうとした時の背中に糸が当たれば、モンスターの動きを邪魔できますし、これならモンスターに針が刺さらなくても糸が使えますよ」

「なるほど。できるかわかりませんが、一度やってみようと思います。ありがとうございます」

「いえいえ。僕も自分の糸で試してみます」


糸を付けて放り投げた物を、糸を殴って逸らされたこともあるから、たぶんできると思う。

問題は周囲を囲むためには本数が必要なのと、うららさんと違って切り離せないから、モンスターが引っかかることで僕が引っ張られる可能性がある。


ステップボアを1本で持ち上げることができないぐらいだから、糸に突進されたら吹っ飛ばされるはずだ。

試すときは注意しよう。


名前:オキナ

種族:人族

職業:人形使い(ドールマスター)☆5

Lv:10

HP:190/190

MP:960/960(10)

ST:119/119

STR:19

VIT:19

DEF:43(24)

MDF:190

DEX:345

AGI:19

INT:385(5)

LUK:50

ステータスポイント:残り28


スキル

繰り糸(マリオネット)Lv:5〕〔人形の館(ドールハウス)Lv:4〕〔同期操作(シンクロアクション)Lv:2〕〔工房Lv:2〕〔人形作成(ドールクリエイト)Lv:3〕〔自動行動(オートアクション)Lv:1〕〔能力入力(スキルインプット)Lv:1〕〔自爆操作(爆発は主人のために)Lv:1〕 〔衣装替え(ドレスチェンジ)Lv:1〕 〔|堅守Lv:1〕 〔〕

スキルスロット:空き1

スキルポイント:残り14


職業特性

通常生産系スキル成長度0.01倍

通常魔法使用不可

武器装備不可

重量級防具装備不可


装備

・武器1:装備できません

・武器2:装備できません

・頭:なし

・腕:アニマルグローブ

・体上:グリーンシャツ、ワイルドコート

・体下:ブラウンズボン

・足:ステップシューズ

・アクセサリー1:なし

・アクセサリー2:なし

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