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World Wide Wonderland –人形使いのVRMMO冒険記–  作者: 星砂糖
第1章 –World Wide(ログイン1日目)-
10/287

W3の歩き方(チュートリアル)–アイテムバッグ・装備

5話「街の状況」まで誤字脱字を見直しました。

残りも近々見直します。


今後はできるだけ減らしていきますので、よろしくお願いします。


2017/4/8 19:40 アイテムバッグの話の中で預かり施設について、襲撃についてを追記しました。


2017/4/11 21:42 草の表記を変更、説明文を追加

「さぁ!マイフレンドオキナ君!W3の歩き方を続けるよ!!」

「えっと……はい……」


フレンドになったキョウコさんは、さっきより勢いを増して語りかけてきた。

まさかフレンド登録されるなんて思ってなかったよ。


「対人操作の次はアイテムバッグだよ!それ!」


キョウコさんがまた指を鳴らした。

すると、僕が座っていた机の上にハーブのような物が植えられたプランターが現れた。

これはもしかして薬草?


「その草を取ってみてマイフレンド!」

「これですね」


マイフレンド呼びは無視してプランターに植えられているハーブのようなものを抜いた。

抜かれたハーブのようなものは数秒で光になって消えたけど、掴んだ感触は残ってる。

不思議な感じ。


「それでアイテムは取得できてるよ。メニューからアイテムバッグを開いてみてマイフレンド!」

「アイテムバッグですね」


マイフレンドって言う時の笑顔がキラキラしてるよ。

僕はメニューを表示して『アイテムバッグ』を選択すると、ウィンドウが縦横10マスずつに切り替わった。

そこには【初心者ポーション】【初心者マナポーション】の他に茶色い皮みたいなもの、肉みたいなもの、さっきの草のようなアイコンがあった。

戦闘中はしっかり見る余裕がなかったけど、ポーションは緑、マナポーションは白い液体の入った丸底フラスコみたいなアイコンで、アイコンの上にアイテム名が、右下に個数が書いてある。

皮や肉の名前が出てないのは詳細がわからないからかな?


「アイコンをタッチすると、詳細とメニューが表示されるよ。とりあえずさっき消えた草をタッチしてみてよマイフレンド」

「わかりました」


名前がわからないことについては後で聞くとして、草をタッチすると『草』と表示された別のウィンドウが現れた。

そのウィンドウには草に対するメニューが表示されている。


名前:草

説明:オキナがプランターから引き抜いた草

・取り出す

・ロック


「タッチしたら出てきたメニューの『取り出す』を選んでくれるかなマイフレンド」

「『取り出す』ですね」


『取り出す』をタッチすると、僕の目の前にさっきの草がいきなり現れた。

なんとか掴んだけどもう少し反応が遅ければ落とす所だった。


「ナイスキャッチ!一度出すと何度掴んでも勝手にアイテムバックには入らなくなるよ。でも、掴んだアイテムをアイテムバッグのウィンドウに押し付ければ入れることができるから、調理や調薬したアイテムは自分で押し込んでねマイフレンド」

「なるほど。押し込む……」


手に持った草を押し込んでみると光になって消え、ウィンドウの空いた場所に草のアイコンが現れた。

素材を取り出して調理したり、調薬した物は取り出した物扱いになるんだね。

だから、自分で入れる必要があると。

でも、それだと出したものを取られる可能性もある。

そこはどうなんだろう。


「出したアイテムを置いてたら取られませんか?」

「一度アイテムバッグに入った物は、入れた人の所有物になるんだよ。それは取り出していたとしても例外じゃないんだ。だから横から取っても所有権は移らないから回復アイテムでも使えないんだ」

「なるほど。何か作業してても取られることはないんですね」

「うーん。所有権が相手にない場合はかな。物を持って行くことはできるんだよ。でも、所有権を持ってる人から5m離れると、アイテムバッグに戻るから持ち逃げされることはないんだけど、逆に言えば5m以内だったら取られたままになるね」

「取り返すには力ずくか、自分から離れればいいんですね?」

「そうだよ。ただ、5m離れた時にアイテムバッグがいっぱいだと所有権が放棄されて、その時に持っていた人に移っちゃうから注意ね!」

「わかりました。気をつけておきます」


取られた状態でアイテムがいっぱいになることはあるのかな?

取られたことに気づいてなければあるかもしれないけど、他のパターンが思いつかないな。


「次は所有権ね。所有権を移すには『取引』をするか手渡しすればいいよ。手渡しと言っても無理やりはダメだけどね」

「無理やり渡されたとしても、大丈夫ってことですか?」

「双方に受け渡す意思がないと成立しないから大丈夫だよ」

「わかりました」


それなら無理やり渡されてアイテムバッグをいっぱいにすることはできないから、取ったアイテムの所有権を奪う方法はなさそうだね。

いや、こういうゲームの場合PKで奪われるよね。

そのことについても聞いておかないと。


「PKされた場合はどうなるんですか?」

「アイテムバックからランダムでアイテムが飛び出るよ。それは所有権がない状態になるから奪われちゃうね。ロックしていても同じ。ロックは取引画面に出ないようにするための機能だから」

「売りたくないものはロックしておいて、あとは極力PKされないようにするしかないんですね」

「そんな感じ!」


キョウコさんは親指を立ててビシッと決めた。

なぜかこの人のノリにだんだん慣れてきた自分がいる。

悪い人って感じはしないし。


「あるいは預かり施設として銀行、冒険者が集まって作るギルドのホーム、プレイヤーが購入できるマイホームがあるんだけど……100%安全じゃないんだよね」

「預けられるのに安全じゃないんですか?」

「うん。どこに預けてても襲撃される場合はあるんだ」

「え?!襲撃されるんですか?!」


こういうのって預けてれば安全なんじゃないの?

襲撃されるなら預けても意味ない気がするけど。


「治安が悪化すれば発生するよ。まぁ、プレイヤーなら治安関係なしに襲撃できるけどね。ただ、各エリアはNPCが守ってるし、ギルドホームやマイホームには対策アイテムもあるよ」

「NPCとの関係が悪くなるから守ってもらえなくなったり、逆に襲われるってわけですね」

「そういうこと。だから、基本的には預けてればPKで奪われることはないよ」

「PKの話より驚きましたよ……」


PKの話だったのに預ける先の襲撃の話になるなんて…予想外だよ。

それにしてもこのゲームはNPCとの関係をすごく推してくるね。

NPCとの関係によって他にも色々起きそうだから、できるだけ仲良くしよう。


ただ、結局PKに関しては気をつけるぐらいしかできないから、モンスターと戦う時は周囲に気をつけよう。

便利なスキルがあればいいんだけど、それはスキルスロットを増やしてからだしね。

あと気になってることといえば……。


「キョウコさん。これは草って名前の植物ではないですよね?アイテムバッグの中では『草』って表示されてるんですが……」

「未鑑定のアイテムだからだね。【鑑定】スキルを取得すると見れるけど、街の鑑定屋に持っていっても鑑定してくれるよ。ちなみにそれは『薬草』だよ」

「鑑定……重要そうなスキルですね」

「んー。どのスキルもだけど使い方によるよ。アイテムの名前を知るためなら取らなくていいよ。斥候とかするなら相手の情報が欲しいだろうし、生産職なら素材の詳細を見るために必要だけどね」

「戦闘職にはいらないというわけですか?」

「うーん。相手のレベルを見たいとかなら取ってもいいと思うけど、同じ職業でもスキル構成やPS(プレイヤースキル)で強さは変わるからね。相手のレベルが高いから負けると決まるわけでもないし、逆も言えるよ」


なるほど。

僕の脳内に、敵の攻撃をパリィしながら避けるナックルと、笑いながら斬りつけるマサムネちゃんの姿が浮かんだ。

僕に【鑑定】が必要かはわからないけど、とりあえず今すぐじゃなくていいかな。


「納得したみたいだね。じゃあ次は装備だね。メニューから『装備』を選んでみて」

「はい」


僕の表情で判断したのか、キョウコさんが次の指示をだしてきた。

メニューから『装備』を選ぶとウィンドウが切り替わって、僕の姿が表示された画面と、部位毎の装備一覧が表示された。


・武器1:装備できません

・武器2:装備できません

・頭:なし

・腕:なし

・体上:冒険者のローブ

・体下:冒険者のズボン

・足:冒険者の靴

・アクセサリー1:なし

・アクセサリー2:なし


武器が装備できないことはわかってたけど、実際に文字で見たらちょっと落ち込むね。


「装備をタッチすると装備メニューが表示されるよ。ちなみに装備中のアイテムはアイテムバッグに表示されないしカウントもされないからね」

「装備品でアイテムバッグが圧迫されることはないんですね」


ゲームによってはたくさん装備できるけど、アイテムバッグを圧迫するせいで、アイテムを持ち歩けないものもあった。

課金で容量を増やすとかね。

そんなことを考えながら冒険者のローブをタッチすると小さなウィンドウが表示された。


冒険者のローブ

ステータス効果:なし

耐久値:∞

王国の変わり者が作った壊れない服。

・外す


耐久値∞って初期装備だから?

ステータス効果無しなのもビックリした。

初期装備でもステータスのどれかが1上がってそうなんだけどそれすらないなんて……。


「一応説明するけど、装備を全て外したとしても裸にはならないからね。脱げないインナーがあるから」

「これですね」


ローブの首元を引っ張ると暗い青色のインナーが見えた。

結構ぴっちりしてるから、女性プレイヤーが装備を外してると眼福だね。


「『なし』の所をタッチするとアイテムバッグが開いて、そこから装備するものが選べるよ」

「今は装備できるものがないですけどね」

「始めたばかりだしね!仕方ないよ!」

「キョウコさんがくれたりとか?」

「チュートリアルで装備をあげる講義はありません!残念でした!」


外して装備するのはなんか嫌なので今は試さないでおこう。

できるだけ早めに装備品を手に入れて実践したいよ。

ブラウンラビットの皮らしき物で何か作ってもらえないかな。

といっても作ってくれる人を探すところからだけどね。


ステータス(時間経過でMPが回復、装備追加)


名前:オキナ

種族:人族

職業:人形使い(ドールマスター)☆5

Lv:1

HP:84/100

MP:313/500

ST:110/110

STR:10

VIT:10

DEF:10

MDF:100

DEX:300

AGI:10

INT:200

LUK:50

ステータスポイント:残り10


スキル

繰り糸(マリオネット)Lv:1〕〔人形の館(ドールハウス)Lv:1〕〔同期操作シンクロアクションLv:1〕〔工房Lv:1〕〔人形作成ドールクリエイトLv:1〕〔自動行動オートアクションLv:1〕〔能力入力スキルインプットLv:1〕〔自爆操作(爆発は主人のために)Lv:1〕

スキルスロット:空き0

スキルポイント:残り10


職業特性

通常生産系スキル成長度0.01倍

通常魔法使用不可

武器装備不可

重量級防具装備不可


装備

・武器1:装備できません

・武器2:装備できません

・頭:なし

・腕:なし

・体上:冒険者のローブ

・体下:冒険者のズボン

・足:冒険者の靴

・アクセサリー1:なし

・アクセサリー2:なし

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