無条件と責任
お久しぶりと、ことよろです。新年1発目だったら縁起良かったかもですね。…いや、新年1発目にこれは縁起悪いか………こりゃ困った。
それでは、本編どうぞ
扉を開けて入る。
「……あ、もういたんだ」
「今回は最重要だからな。一応早めに来ておいた」
英雄隊の作戦会議室。ガリヤードとアザレアは着き、後はリラードを待つだけだった。
「まぁいつも通りで大丈夫だと思うけどね」
「あいつらがいれば安心できるんだが……」
「少し不服だけど、仕方ないよ。平和条約の結果、あの4人が行ったんだから」
人類がまだ国家間で争っていた時代、魔族という敵が現れた。共通の敵を倒すため、人類の国々は平和条約を締結した。その際に、それぞれの1番戦力になっていたものを与えたのだ(シャードなら大量の銃の提供)。そして、クルス王国は1番の戦力である英雄隊から8人の内4人をそれぞれの国へ送った。
「今も人類間でも争うよりはマシさ」
「まぁ…そうだな」
「それじゃ、ゆっくり待とうか」
「ああ」
──数分後──
「………随分と遅いな……」
扉を開けて、リラードが入ってきた。
「あ、やっと来た。遅かったけど、何か……」
リラードの顔を見る。いつも通り笑顔になろうとしているが、いつもの笑顔が少し崩れ、どことなく…苦しそうな、悔しそうな顔をしている。少し俯いてすらいる。リラードは英雄という立場から、皆の憧れのような存在にならないといけないという考えのため、いつも笑顔を崩さない。故に、リラードがここまで元気が無いのは、異常な事だった。
「リラード?」
「大丈夫か?体調不良なら別の日で…も………」
その時
「「ッ!?」」
リラードの後ろから、ケイソレイが入ってきた。
「ケイソレイ!?」
「何でここに…」
「あぁ、それは俺が話すよ」
リラードが割って話す。
「…というより、こっちの方が分かりやすいか」
リラードはスキルを使い、今のリラードとケイソレイの心をアザレアとガリヤードの2人に共有した。
「「────ッ‼︎」」
事情を知り、2人は驚愕すると同時に、戦慄した。この任務には死の危険が伴う。ケイソレイが来るということは、ケイソレイが死ぬ可能性が出るということ。心の底から護りたい子供を、自ら戦場へ連れ出すような羽目になってしまう。
「……」
「ッ………」
2人は何も言えなかった。リラードと同じく、代替案が思い付かない。ここまでケイソレイが甘えることによって、責任を感じているとは思っていなかった。大丈夫だと、いつの間にか、一緒に楽しく過ごす間に思ってしまっていた。
最初に口を開いたのは、アザレアだった。
「…ねぇ、ケイソレイ……本当に、来るの…?」
「……駄目だ。とにかく、駄目だ……ケイソレイ」
「……」
3人は慌て、恐れる。上手く言葉が出てこず、良い理由などが出てこない。別に傷付けたいわけじゃない。だからといって、キッパリと断れない。もしそうしてしまったら、この子は過去のフラッシュバックで、嫌われたと思ってしまうかもしれない。嫌ってないよと言っても、無駄だ。この子はそういう子だ。大抵の事を悲観的に、最悪な方に考える。そして、それを疑わない。いや、疑う時はあるが、曲げた事は無い。こういう事に関しては、頑なに自分を曲げない。説得しようとするが、無理だろう。今回も、曲げないだろう。
この子は、そういう子供だ。
「………」
ケイソレイは、顔は見ない。見れない。この顔を見せれない。見せたくない。この空気が苦しい。今だけは、みんなが敵だ。…いや、甘えてばかりで…きっと前からそうだった。みんな敵だ。顔は見せれない。苦しくて辛いけど…きっと、今の顔は………
不愉快そうな、顔をしている。
(………だから、嫌いだ)
「…悪いけど、その返答はしたくない。変わらないから」
自分の口をこじ開け、話す。こういう時に口が動かなくなるのは、何故だろうか。きっと、みんなに気遣ってるわけじゃないのに。
「「「………」」」
「………」
3人は黙る。いや、動けなくなる。ケイソレイの想いが変わらなかった。悲観するが故に、想いが届かなかったのか。分からない。
1人は黙る。顔を背け…ただ、今の状況の変化を待つ。みんなが、彼らが、喋り出すのを待つ。待つことだけが、自分にできることだと思い込ませて。
短かったのか、長かったのか、分からない沈黙が流れる。そして、アザレアがそれを破る。
「………分かった。ケイソレイ」
「…」
「でも、私たちから1つ」
「?」
「気を付けるんだよ」
「……分かってる」
なんとなく、嬉しかった。
「よし、作戦会議するよ」
「…そうだな」
「じゃあ、みんな。席に座って」
リラードは前に立ち、その他は座った。
「みんな。今日はケイソレイも」
「ん?」
「大丈夫。いつも通りに。ね?」
いつも通り、優しく笑いかける。
「……分かった」
「よし、じゃあ作戦会議を、始めるよ」
4人は、作戦会議を始めた。
今更だけど、この物語にテーマとかは無いから。そこまでちゃんとしてない。




