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夢物語:再睡  作者: 現帝 夢見隊


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生き方

ゆっくり歩き、ハルゼンの方へ寄る。間にあった大きい机を蹴りどかし、ゆっくり…ゆっくりと、近寄る。そして、ハルゼンの喉元へ刃を向けた。


「……ッ…ッ………」


ハルゼンは怯え、息すらまともにできていない。


「聞け。一連の流れはどういうつもりだった。言わなければ殺す。嘘をつけば、四肢を切る」

「あ…あ……」


レオは簡潔に言う。ハルゼンは恐れ慄いてまともに喋れる状態ではないが、ここで喋らなければ殺される。今の全力を出して、口を開いた。


「し…ぁ……こ、この国シャード共和国と魔族は同盟をした…クルス王国を突然魔族が襲撃したのはそれのせいだ!そうすれば、クルスはシャードを頼ってくる。そこに魔族が襲撃して、事故と見せかけてデルタ王とか要人を殺すつもりだった…‼︎」

「同盟した理由は」

「クルスを消すのを条件にしてシャードを守ったんだ…‼︎」

「決戦兵器を落とした理由は」

「ッ‼︎……ほ、ほら…シャードと魔族が同盟しただろ…?それで油断させておいて、シャードへ来る段階のところで魔族を倒してやろうとしたんだよ…‼︎」

「………」


支離滅裂だが、まとまってきた。

まず、シャード共和国と魔族が同盟。クルス王国を消すのを条件にして、シャードには手を出さないようにした。そして、まず第1段階として今月の襲撃が終わって油断しているクルスへ襲撃し、大打撃を与える。そうすれば、友好関係のシャードを頼ってくる。頼ってきた時に魔族がシャードへ襲撃し、そのシャード対魔族の戦いの中で事故と見せかけ、シャードの奴がクルスから来た要人を殺すという作戦だった。

だが、シャードへ来る時に魔族へ決戦兵器を使い、同盟で油断したところを討つという作戦だったらしい。ちゃんと人類の味方でしたって言いたいようだ。


「ほ…ほら、言ったぞ!?だから命だけ」

「───」

「へ?」


レオはハルゼンの両腕を切った。


「う"お"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!?」


あまりの痛みに叫ぶ。


「黙れ」

「ひっ!?」


激痛がハルゼンを今も襲っている。だが、ここで黙らなければ殺されてしまう。嗚咽も漏らさず、死ぬ気で黙った。


「まず、決戦兵器で魔王という脅威である俺を魔族もろとも殺そうとした事を言わなかったことで1つ」

「ぁ…あ……」

「次に、決戦兵器を使う為だけにお前がしたであろう歪んだ教育で2つだ」

「ッ!?何で…知って……!?」

「…」


レオは、刀を鞘に仕舞った。


「え……?」


そして



──冥月天誅(めいげつてんちゅう)──



その時


「は…?」


空から、何十万ものエネルギーの雨が降る。凄い速さで、何十秒と降り続ける。城が崩れ落ち、下から数多の叫び声が聞こえる。有象無象の声。滑稽や醜いとすら思わなかった。


「…心淵(しんえん)


レオは心淵(しんえん)に入った。




「…」


シャード共和国上空へ出る。そこで、スキル発動後のシャードの姿を見る。


「……」


その姿は、壊滅した軍事国家ハレトスと同じような姿になっていた。ただ…それ以外の感想は出なかった。何も。何も、残らなかった。


「……俺ら人間は、歪んだ思想を持っても表に出してはいけない。思うだけにしなければ。大元の流れみたいなのがある。それは崩してはならない。じゃないと、滅びの道を征くことになる。自分自身の…己の道を征きたいならそれでいい。貫き通せれば敬意を表する。今回はただ……相手が、悪かった」

(………)

「…疲れた………」


レオは、夢眸(むぼう)を解除する。流れ続けていた黒い涙も止まる。ゆっくり、上半分消し飛んだあの山へ降りた。




「…スゥ…はぁ…」


仮面を頭にズラし、息を深く吸って、吐く。さっきとは違って空気が重い。いくら吸って吐いてもスッキリしない。体の中に重りを運んでいるようだ。


「……」


心淵(しんえん)から、ぬいぐるみを取り出す。それを抱き抱え、木を背もたれにして座った。


「…終わったよ。今日やること」


先程の威圧感ある低い声とは違い、寄り添うような…優しく囁くような声で話す。


「今日も疲れた…お前は?どう?疲れてない?一緒にいるだけでも疲れるからな。今日は、いろんなことがあったね」


撫でながらも、どこか、遠くを眺めていた。


「今日は…いや…今日も…本当に……いろいろ………」


段々と思い出す。今日も、また、多くの命を殺した。数えきれないほど多くの命を。この手で。シャードの住民の生々しい悲鳴が脳裏によぎる。自分が何をしたか、自覚させるかのように。自分が選んだ道がどういう道か、自覚させるかのように。


「………ッ」


力一杯ぬいぐるみを抱きしめ、顔を埋める。静かに、泣く。限界だった。世界中からの嫌悪、死んでいく仲間、敵を殺さねば終わらない現実、ありはしない居場所。15歳の子供が背負うには、あまりにも重すぎた。生き地獄だった。


「────」


ぬいぐるみを抱きしめる。なんとなく、ぬいぐるみがあったかい気がする。

レオはそのまま、ゆっくり、夢へ落ちた。

次回から 過去編。描く必要があるかは知らんけど、一応描く。もしかしたら間を空けてから投稿するかも。知らんけど。それじゃ、頑張るわ。………俺にこのクオリティを毎日投稿はキツい…今のとこできてるけど…

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