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夢物語:再睡  作者: 現帝 夢見隊


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16/37

この道でさえも

「城へ急げ‼︎行けー‼︎」

「うわあああああ‼︎」


ガリヤードは避難誘導する。


「よし、次ッ‼︎」


既に体はボロボロだ。何箇所か怪我もしている。これ以上動いたら悪化してしまうかもしれない。それでも、ガリヤードは動かないといけなかった。大事なこの国を…人達を…護らなければならなかった。そして何より…いつか()()()()に戻った時、ケイソレイがこのクルス王国で安心して暮らせるように。


「まだ動け…死んでもッ‼︎」


今、このクルス王国は突然の襲撃によって壊滅の危機に瀕していた。戦う者は、戦火の中逃げ遅れてしまった人達を助けながら、大量の魔族と戦わなければならない状況。到底助かるような状況ではない。負け戦と同等だろう。既に何百と殺された。それでも、戦う者達は諦めていない。希望の光を目に宿していた。これまでの戦いで全て勝ってきたことが自信となり、勇気となっていた。彼らは「今回も勝てる」と、そう信じていた。例え、今が劣勢だとしても。少し前に魔王が1部隊皆殺しにしていたとしても。


「ッ!?アザレア!?どうし」

「西側は全滅‼︎1人で捌ける量じゃないよ‼︎」

「ッ‼︎クソッ‼︎」


アザレアが持ち場を離れて北にいるガリヤードのところへ来た。理由は持ち場であった西側の全滅だった。


「これで残るはここ、北だけか…」

「幸い北にある門からしか城は入れないからね…ここさえ死守すればいいだけだよ」

「簡単に言いやがって……やるぞ‼︎」

「ああ‼︎」


2人が飛び出そうとしたその時


「ッ‼︎爆発音…?」

「どうしたんだい?」


ガリヤードは、東から聞こえた爆発音が気になった。この戦場で爆発音などいくつもあるのに。


「確かあっち側から……ッ‼︎アザレア‼︎あれ‼︎」

「一体何が…ッ!?あれは──‼︎」


東側を見る。夜で暗くて見ずらく、見た頃にはすぐ消えてしまったが…遠くに、とてつもなく高い黒い柱のようなものがあった。2人は見たことがあった。よく覚えている。なにせ、歯車が動き出した()()()に見たのだから。


「アザレア。あいつが来る」

「…きっと、大丈夫だよ」

「………そうか。なら」

「勝ったね」


2人は確信していた。この状況下でも、ケイソレイがいれば勝てると。また負担をかけて申し訳なかったが、この状況下では縋ってないとキツかった。その時


「変に期待すんな」


突然黒い渦が現れ、いつの間にかケイソレイ(レオ)が2人の前に現れていた。


「ケイソレイ!?」

「噂をすれば…か。…え、ぬいぐるみ?」


ケイソレイは、真剣な目で、でも少し和んでるような目で話し始める。


「時間が無い。今使ってるスキルが短い間しか持たない。短期決戦でいく。敵はどこ」

「あ、ああ。今魔族はこの北側に集まってる。だからここを守れば」

「違う。どこにいる」

「え?あぁ…全方角にまだいるが…」

「この国広いんだよな……クソ、間に合うか……?」

「ケイソレイ?」

「とりあえず北側から国内の雑兵共をやる。邪魔だから城に戻ってろ」


レオは倒しに向かった。その速さは凄まじく、点々としかレオの姿が見えなかった。


「これは……」

「…あたしらは、城前で待機してようか」

「……だな。本当に邪魔そうだ」


ガリヤードとアザレアは、城へ向かった。




「はぁ…はぁ…くっ……」


ぱっと見では、勝ったも同然だと思うかもしれない。だが、レオの気力は限界を迎えようとしていた。手元にぬいぐるみがあるおかげである程度は軽減されているが、それでもキツかった。根性とかも思いながらやっているが、気力で気力を補うという意味の分からないようなこともやっていた。今も、描く者(メサイアレジスター)は使っていない。ヤマタノオロチの一件のせいだ。まだ、ヤマタノオロチ戦での心の傷が、癒えていなかった。


「北側終わり……次ッ‼︎行けッ‼︎」


自分に言い聞かせて動く。範囲攻撃にスキルは持っていたが、範囲が広すぎたり、逃げ遅れも無差別にやってしまうという問題で使えていない。素早く、1体1体殺していた。夢眸(むぼう)の力で逃げ遅れとかを避けて範囲攻撃する手もあったが…それはしなかった。何故か、それは駄目な気がした。


「西…終わり……‼︎…動け……‼︎」


両目から3つずつ放っている黒い炎がいつの間にか2つとなり、その2つ目は段々と薄れて消えかけていた。この炎は心理状況と今の強さを表している。心理状況を表している炎の色がいつも黒なのはそのせいだ。そして、炎の数が強さを表している。その炎の数が減っている。察しの通りだ。


「南……終わり……最後………‼︎」


最後の方角。自分に頑張れと鞭を打って動く。他から見ればあっという間かもしれないが、レオにとってこの時間はとてつもなく長かった。それほど、キツかった。そして…


「東………終わった………」


やっと終わる。


「「ケイソレイ‼︎」」


そして、それをちゃんと見ていたアザレアとガリヤード。2人がレオの下へ駆け寄る。


「はは……やった……」


それを見てスキルを解除する。

その時



─ケイソレイ‼︎危ない‼︎─

─パンッ─


「え?」


アザレアが飛び出し、レオと一緒に倒れる。


─ポタッ─


何か液体が落ちた音が聞こえる


「…アザレア………?」


レオは覆い被さったアザレアの顔を見る


「────は?」


脳天に風穴ができていた

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