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第2話:誤字の恐怖と、チート覚醒
「よし、次は……『無敵の剣』!」
【スタンプ!】
――パキィン!
目の前に現れたのは、折れた木の枝。
「……は?」
スキル説明をよく見ると、「誤字・脱字で効果激減」 の文字。
「くそ、『剣』 って打つべきだった!」
試しに正しく再入力。
『剣』
【スタンプ!】
――キラーン!
今度は黄金の剣が降臨!
ゴブリンの群れを一閃で薙ぎ払う!
「よし、『回復ポーション』!」
【スタンプ!】
――ポン!
……出てきたのは 『回復ポーション(空瓶)』。
「『中身入り』 って書かないとダメか!」
MP残量:30/100
長文で消費激しい……。
「でも、これ……『世界のルール』を書き換えられるってこと?」
試しに、禁断の入力。
『ラスボスが実は味方』
【スタンプ!】
――世界が一瞬、白くフラッシュ!
遠くの魔王城から、「待て!誤解だ!」 という声が響いた。
「……マジで!?」
【第3話へ続く】
次回:『長文フリーズで世界が止まる!?』




