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カードゲームのインチキ効果詰め合わせみたいなスキルを貰った場合、異世界に行って無双し、百合ハーレムを作ることができる。  作者: 浮脚ダツ
第一章 私が異世界に召喚・特殊召喚された場合、スキルを得て、世界から女神を装備する。
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私が異世界に召喚・特殊召喚された場合、スキルを得て、世界から女神を装備する。⑤

 スーパーヒーロー着地とかしてみたかったけど、旅の開始早々に、膝を痛めたくなかったので自重した私です。

 さっきの森の、広場っぽいところに落ちたようだった。私を中心に魔法陣と、それに押し潰されたように、地面がクレーターになっていた。幸いなのは、道っぽいところにはクレーターがかかっていなかったことだ。

 ここで擱座する馬車は……多分、出てこないだろう。


 と、いうわけで、早速、私のスキル、その恐るべき能力が発動した!


「きゃっ!?」

 可愛い、短い悲鳴が一つ、私のすぐ後ろで上がった。

 具体的に言うと、東山奈央さんみたいな声だった。

「え? え? 何? どこですか、ここ?」

 私がこの世界に降り立ったときと全く同じ感想を述べた少女――女神、ヘスティアヌス(のみこと)様がキョロキョロと周囲を伺っていらっしゃる。

 私はヘスティー様に歩み寄って、挨拶をする。

「さっきぶりですね、ヘスティー様」

「え!? さっきぶりです……って、椿さん!? なんでですか!? 分霊……じゃない!? 私、本体なんですけど!? ど、どどどどういうことですか!?」

 狼狽えるヘスティー様もまた乙なものである。実に良い。可愛い。このまま放置して一時間くらい見てたい。

 だけど、説明して差し上げなければ話が進まない。

「これが、私の貰ったオリジナルスキルの力。その内の一つです!」

「はぇ?」


 キョトンとするヘスティー様もまたかわよ。

 おっと、心を鷲掴みされている場合ではない。

 私はキュン死しそうな心臓に喝を入れて、説明を続ける。


「私の能力名は、見ましたよね?」

「え? はい……。能力名は『O(オリジナル)C(カード)T(テキスト)』でしたよね? でも、『付与後、使用者が各種調整をする。』としか書いてなかった気が……あ!」

「お気づきになられましたか?」

「ちょっと! 今の能力の状態見せてもらいますね!」

 そう言って手を私に掲げると、左目の前に魔法陣を浮かび上がらせて、ヘスティー様は私を視た。

 そして――

「な、何もかも別物じゃないですか! 調整の範囲超えてますよ!?」

「もともと自由記入欄だったんですよね、あそこ。文字数制限も無しの」

「それで、あんなに時間が……」

「で、分かりましたか? 何故ヘスティー様がここにいるのか!」

「分かりましたけど……。わ、私が好きだってことは分かってますけど、ちょっと強引すぎませんか? この力……」

「こうでもしないと一緒にいられないと思いまして」

「私はすんなり諦めたと思ってたのに!」

「熱烈に一目惚れして、あそこまで激しい告白をした相手を、すんなり諦められるわけ無いじゃないですか!!」

「逆ギレ!? どうするんですか? 私、このままじゃ仕事放棄になっちゃいますよ?」

「そこは、戻ったら全部私のせいにしていいので」

「本当に椿さんのせいにしちゃいますよ?」

「どうぞどうぞ。さぁ、一緒に世界を救いましょう! 私の装備魔法カード扱いとして!」

「あーもう! 分かりました! こうなったら自棄です! 頑張りましょう、椿さん!」

 私たちは固く握手を交わした。

 フローラルな香りと、柔らかい手の感触が、私の体温を上げた。



 ではここで、私の能力、『O(オリジナル)C(カード)T(テキスト)』の、その一部を解説しよう!

 これは、私の好きなように、私をカードと見立てた効果テキストを記入し、記入された通りの能力を自身に付与するというものだ!

 つまり、私自身がオリカになるということだ……。

 そして、私が一番最初に書いたテキストが――これだ!


 『このカードが、召喚・特殊召喚された場合に発動する。デッキから『ヘスティアヌス(のみこと)』をこのカードの装備魔法カード扱いとして装備する。このカードに装備中の『ヘスティアヌス命』は、このカードが破壊や除外されない限り、破壊や除外されない。このカードが破壊や除外される場合、『ヘスティアヌス命』は、デッキに戻る。』


 ではまた次章で会おう! 決闘者(デュエリスト)たちよ!

今回の連続投稿はこれで終わりです。

次はいつになるかは分かりません。

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