ピアノ調律師さんのお仕事を見学してきました!
どうもです、幕田です!
今回はあまり見る機会のない「ピアノ調律」というお仕事に立ち会えましたので、気付いた事などをつらつらと書いていきます。
ちなみに幕田はピアノを全く弾けません。ギターがちょっとだけ弾ける程度です。
妻が昔ピアノをやっていて、その流れで小5の息子、小1の娘もピアノを習っています。今回は息子、娘のピアノの先生が自宅のグランドピアノを調律するらしく、せっかくだし勉強に……というわけでお呼び頂けた次第です。
妻は仕事で行けないため(めっちゃ残念がってました)、幕田と子供2人で訪問してきました。
調律師さんは初老のおじさんでした。
ベテランの風格を漂わせていましたが、ものすごく気さくで人当たりがよく、説明もお上手な方でした。
幕田でも聞いたことあるような超超有名ピアニストさんのコンサートでも調律をした事があるそうです。
幕田が到着した時には、すでに鍵盤の部分がガバッと外されていて、それだけでも『おおっ!』となりました。
調律の流れとしては、まず鍵盤の高さ、押し込み具合、重さを調整し、その後一つ一つの音をチューニングしていきます。専用のチューナーを使いながら、おおまかに合わせて、最後は自分の耳を使って合わせるそうです。
この辺は結構ギターのチューニングと似てるなーと思いました。音を鳴らして確認しながら一つ一つ弦を締めたり緩めたり。ただ、ギターは6本だけでいいですが、ピアノは230本らしいです(うへぇ、気が遠くなる)。
※ちなみに調律師さんは「やり方は人それぞれ」とおっしゃってましたし、完全素人の幕田が見てきた内容なので、ガチ勢の方、違ってましたらすみません!
調律は時間をかければどこまでも手を加えていられるらしいですが、仕事ですし、流石にそんなわけにもいきません。
先生のご自宅にあったような小型のグランドピアノだったら大体2〜3時間を目処に作業されていて、音の調律を早めに終わらせられれば、クリーニングなどの作業もやられるそうです。「やる事が早く終わったんで失礼しまーす」みたいな仕事をしている幕田からしてみれば、素晴らしいプロ意識だと思います! ちょっとのクリーニングで、全然音が違うらしいですよ。
ピアノの仕組み的なお話もいろいろ聞けましたが、幕田が感銘を受けたのは「調律師に必要な能力って何?」みたいな質問をした時のご返答でした。
伺う前、幕田はピアノの調律の事を全然わからなかったので、正直なところ「チューニング機器が進化したら廃れていく業界なんだろうなー」などと失礼ながら思っていました。
事実、昨今の機器の進化は目まぐるしいらしく、機械に合わせるだけでそこそこ正確に調律出来るようになった、と調律師さんもおっしゃてました。
ただ、その認識はちょっと違ったようです。
ピアノ奏者の方々は、それぞれ自分の『色』を音の僅かな違いで表現します。それは素人の幕田には理解できないくらい、狂気の沙汰のような微細な差のようです。
そして調律師の方は、その奏者が求める音――例えば「もっと響く音に」とか「もっと繊細に」というような漠然とした要望も、コミュニケーションやそれまでの演奏から理解し、判断し、最高の状態に調整するそうです
それは、経験があって為せる技。
人間の共感力、想像力があってこそ、為せる技。
おそらく、機械で再現することは難しいでしょう。
幕田は今、連載しているお話(ワースレスの夜明けに)の影響で、芸術分野における『キカイ』と『ヒト』の差異について、色々考えたりもします。
ある分野においては、AI技術はかなり人に近いものを作り上げられるようになってるようですね。素晴らしい技術ですし、より良いものを生み出すために、上手く活用していく事が大事だと思います。
ただ、今回の分野においては、それはまだまだ先の話なのかも知れません。
形のあるもの、基準が明確なものであれば、機械はそれを理解しアウトプット出来るでしょうけど、『人の感覚』に起因する部分については、もっともっと学習が必要なんだろうなと思います。
おそらく、一朝一夕で辿り着ける領域ではないはず。
あくまでも、幕田の感想ですが(^◇^;)
なんかおっさんの感想ばっかりを垂れ流してしまいましたが、子供も興味津々で見てました!(小1の娘は、流石に途中で飽きてしまいましたが……)
今回、この素晴らしい機会を設けて頂けたピアノ講師様、ならびに調律師様、本当にありがとうございました!