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その3 中年探偵父さん

 私のお父さんはすぐ人に影響される。


 兄さんが大人買いしてきた少年探偵マンガを全巻読破し、どんな事件も推理できると豪語した。

 私が録りためた刑事ドラマをみていたら、犯人をあげる直前でCMになった。最初は野球をみたいと言っていたお父さんが身を乗り出す。


『犯人はこの中にいます! それは……あなただ!』


 主人公のくせ者刑事が、関係者を事件現場に集めて言った。


 お父さんは自信満々で自分の推理を披露する。


「じっちゃんはいつもひとつ! 犯人は、被害者の妻だ!」


 いろいろ混じってるよ。


 お父さんが、動機は被害者の金使いが荒いから……等々マンガから得た知識を語り出す。お母さんと兄ちゃんは被害者の母親じゃないかと推理する。


 私は亀ちゃんさえみれればそれでいいから犯人は誰でもいい。


 犯人は被害者の母親だった。


 お父さんは次こそは当てると、三毛猫が刑事の小説を読み始めた。

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