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その26 母さんと衣替え

 お母さんは気が変わりやすい。


 私が学校に行く前は、夕飯はハンバーグにするからねと言っていたのに、帰ってみればサバ味噌煮がメインディッシュに据えられていることもざらだ。




 そんなお母さんが今朝、「もう夏になるから冬服とこたつしまうね」と言い出した。


 最近暑いから夏服を出してもらえればありがたい。


 期待半分不安半分で授業を終え、帰宅した。


 居間のふすまを開けると、こたつはまだど真ん中に鎮座していた。


「お母さーん、こたつしまうんじゃなかったの?」


 物置き部屋を覗くと、お母さんは投げっぱなしの冬服の横で段ボール箱を開けていた。


 埃まみれの箱の中には色褪せたアルバムと、アルバムに貼りきれなかったらしい写真が束で詰め込まれている。


 お母さんはアルバムを広げ、若かりし日に思いを馳せる。


 片付けの時に一番開いてはいけないものを……! ツッコミはお母さんに届くことはなかった。

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