第1章第7話 初めての買い出し
今回は「はじめてのおつかい」です!
それでは本編どうぞ
「人間の身体、というのは不自由ですね。一定時間ごとに何かを食べたり飲んだりする必要があるなんて」
うわ~神っぽい発言……
「じゃあ何か作ってあげるよ。といってもパスタくらいしかつくれないけど……
今まで何を食べてたの?」
俺がそう聞くと、予想外の言葉が返ってきた。
「実はこの世界に降臨したのがあおいさんと出会う少し前のことなんです。だからまだ『食事』をしたことがないんです」
えっじゃあ今から食べる食事が初めての食事ってこと!?
適当なものは食べさせられないな、これは……
仕方がない。ここは俺の得意料理、そして日本人のソウルフードともいえる『カレーライス』を作るしかないな!
「ちょっと待っててくれる?カレーライス作ってあげるから」
「カレーライス!?」
ロゼの目が輝き始めた。こうなったロゼはほんとにかわいい。
ロゼは手伝うと言ってくれたが、ここは腕の見せ所だと思ってゆっくりするように伝えた。
そうして意気揚々と冷蔵庫を覗き込んだ俺だったが冷蔵庫の中を見て絶句した。
具材がないのだ。そういえば近頃は自炊すらめんどくさくなってカップラーメンばかり食べていたことを思い出す。
「ごめんロゼ、ちょっと買い出しいってくる」
「買い出し!ロゼも行きます!」
買い出しくらいでこんなにはしゃげるなんてうらやましい。
俺とロゼは近場のスーパーに行ってカレーの具材を買うことにした。
にんじん、じゃがいも、玉ねぎ……
着々と材料をかごにいれていく。
ロゼの方は、というと
「これが!醤油!」「これは!お米じゃないですか!」
と自分の知識と実物を比べてはしゃいでいた。
平日の昼過ぎということもあってお客さんは少なかったがレジの店員には驚いた顔をされた。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次話投稿忘れるところだった危なかった
ちなみにストックはまだありますので忘れない限り毎週日曜朝9時投稿をしたいと思ってます
それではまた、ご縁がありましたら。