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四角の外(三)

 助けてくれた「人」と同じになる。わたしの前足も手になった。同じって嬉しい。

 助けてくれた「人」は服をくれた。わたしも「人」みたいに服を着る。くるりと回る。服がふわりとする。楽しい。好き。

 助けてくれた「人」は四角の外も見せてくれた。外は四角くない。においも違う。すごい。好き。

 助けてくれた「人」は食べるものもくれた。良いもの。口の中がいっぱいでぎゅーってなる。飲み込むと気持ち良い。好き。

 名前もくれた。「人」の名前は「ユーヤ」。わたしの名前は「シル」。シル。名前。嬉しい嬉しい、嬉しい。好き。

 わたしはきっとユーヤを待ってた。ここでずっと待ってた。助けて欲しかった。ユーヤがきて、助けてくれた。置いていかれるのは嫌。一緒が良い。

 ユーヤの声は不思議。


「一緒に来てくれると嬉しい」


 言葉がわからないのに、わかる。でも、ユーヤのくれる言葉は嬉しい。ユーヤのくれるものはみんな嬉しい。





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