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旅をする──ドラゴンの少女と巡る異世界  作者: くれは
第十六章 ドラゴンの巣
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■ レキウレシュラ ガイド ■

【レキウレシュラ】


 レキウレシュラについて様々なことがわかるようになったのは、最近のことだ。その土地の名前は、シャビマの国の昔話で語られているが、わからないことの方が多い。


 レキウレシュラの人たちは、銀色の髪が特徴だと言われているが、実際には髪色は様々だ。銀髪だけでなく、淡い金髪や茶色の髪色もある。それでもシャビマでは、銀色の髪色はレキウレシュラの血を引いていると言われている。その真偽を確かめる術はない。

 シャビマの若者の中では淡い色合いは人気の髪色だ。特に銀髪は雪の妖精(ルミ・ケイユ)と呼ばれて憧れにもなっている。


 以前は、レキウレシュラの人たちは銀色の髪を隠したり、出身を隠したりして暮らしていたらしい。レキウレシュラが長らく謎の場所だったのはそのためだ。

 もともとレキウレシュラという場所は、何かの理由によって逃れて隠れ住むための場所だったと言われている。それが本当のことなのか、その理由についても、今となってはもうわからないだろう。

 シャビマでは、レキウレシュラに暮らす人たちの祖先はドラゴン(レキ)なのだと伝わっている。

 一番小さな巨人(ソヒミネ)三番目(ネクシム)が追いかけていった雪でできたドラゴン。そのドラゴンが降り立った場所がレキウレシュラで、レキウレシュラの人たちはそのドラゴンとネクシムの子孫なのだと、昔話に残っている。

 レキウレシュラの言葉でレキウレシュラ(ドラゴンの巣)という名前は、そのドラゴンが巣を作って卵を産んだ場所だからだとも、伝わっている。


 そのように、シャビマの昔話では雪の中にある幻のような扱いのレキウレシュラではあるが、実際にはそのようなことはない。トネム・センルベトに流れ込む川を遡った先の山の中にあるということもわかっている。自然の厳しい場所である、というだけのことだ。

 最近では、レキウレシュラの人たちもその出身を隠すようなことはなくなってきている。

 太陽の季節(カサミ・ウシ)の間はシャビマに来て働いて、冬を越すのに必要な物をレキウレシュラに持ち帰る人たちもいる。そのままレキウレシュラを出てシャビマに移住して暮らす人も多い。逆にシャビマからレキウレシュラに移住する人はほとんどいないが、全くいないというわけではないようだ。

 レキウレシュラの人でも銀色の髪とは限らず、銀色の髪でもレキウレシュラの人とも限らない。

 トネム・シャビの周辺、特に足元の方ではレキウレシュラ出身の人を見かけることもあるが、見た目だけでそれがわかるとも限らない。

 シャビマの人かレキウレシュラの人か、その区別をつけることは難しく、また意味のない行為だろう。そういう意味では、レキウレシュラの人というのは、やはり幻のような存在なのかもしれない。




 レキウレシュラについて、書けることは少ない。いずれまた、ここに追記できるような何かを知ることができれば、この続きを書こうと思う。





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