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聖騎士の誕生③~天女と従者の機転


「さて、これで全員かな?」


「いや、すまねぇが少し待ってくだせぇ」


最後の生徒の測定も終わり王子が話を進めようとした所に、バス運転手であった虎葉がそれを遮る。


「王子さんの言葉を遮ってすまねぇが、自分達もその石板とやらに触れても良いですかい?自分は虎葉、あんた達の言う聖騎士を乗せてきた鉄の馬車の運転手でさぁ。一応、自分もここと違う世界から来たってんで何かあった時の為に“力”が有るかどうか、試させて欲しいんですが。」


「良いだろう。その鉄の馬車を扱えるのも貴方だけだろうし、貴方とその従者、そして聖騎士の教師をしていると言っていたそこの男も石板に触れるが良い。我々の協力者は一人でも多い方が良い。」


紹佳は思った。(私は従者じゃなくて添乗員なんですけどねー(´;ω;`))


そしてまず、虎葉が石板に触れる。石板は強く輝き「御者」の文字が浮かび、さらに強度を表す文字列は12行光っていた。


「おぉー、やっぱり自分の天職はドライバーだったか。得体の知れないが、神様の御墨付を貰っちゃあ悪い気はしないな!」


その時、虎葉の懐に有る交通安全御守が淡く光ったのだが、みな石板に注目していた為気づく者は居なかった。


「虎葉様、貴方は引き続きこの国でも聖騎士様達の御者をして頂きたい。あの鉄の馬車は動かせるのでしょう?」


「いや、それがですねぇ、節約して約5日、長距離移動なら距離や道路の状況に寄りますが、約2日で動かなくなりますな。アレを動かすには「ガソリン」って燃料……あー、燃える水が必要なんですわ。まぁ、その辺の話はおいおいするとして、紹佳ちゃんどうぞ~」


「は、はい!行きます!」


あー何でこんなことに、学生の送り迎えが終わったら新しい靴でも買おうと思ってたのに~!異世界召喚?そりゃあ友達にそう言うの好きな子が居るけど実際にある?虎葉のオッチャンは神隠しとか思ってそうだし、あの先生は頼り無さそうだし、私がしっかりしなきゃ!えいっ!


「わぁぁ……「天女」だって、これ凄いんですか?みんな気にしてた文字列も18行一杯だし、めっちゃ眩しい。」


「紹佳様とおっしゃいましたね?突然で不躾な物言いで恐縮ですが、私の妻になって頂きたい。」


「天女」の文字が見えた途端にボラコ王子が紹佳に向かってそう告白する。仕草や言葉使いは王族らしく優雅な振る舞いであったが、その王子の目はランランと輝き、まるで獲物を見つけた様な目付きをしていた。


「え?嫌ですよ。今会ったばかりの人の上に、私の貰った力をみt……「あああ、王子様、すまねぇ。ホントにすまねぇが、この方は今混乱していらっしゃるんだ。いきなり知らない世界に連れて来られて、戦いなんて産まれてこの方関わった事も無いのに、ガドウ・シックとか言う化け物と戦う戦力になってくれ、何て言われてたからな。いやーしかし、異世界の神様も見る目が有るねぇ。我が国の有力な子供達を直接見たいと、お忍びで視察していたこの方の身分を見抜くとは、流石!しかし、この方にも心の整理を付ける時間をくだせぇ。残してきた祖国の民の事も有るんです。ここは少し時間を置かせて貰いますぜ!」


そうまくし立て、咄嗟に紹佳をまるでやんごとない身分の方の様に庇う虎葉。


(だーっ紹佳ちゃん何か知らんけど向こうは君を気に入ったみたいだから神経を逆撫でしないで!ついでに、君があいつら並みの身分だとしたらこっちから向こうの譲歩を引き出せるでしょ?逆に君がふっつ~の人って分かったら「俺が結婚して“やる”」って上から来るの分かってるじゃない。そうなったら、こっちから向こうに何か言う時、発言しにくくなる。やり易くするためには、相手をこっちに乗せなきゃあ。バスに乗せるのは得意なんだから、こっちが譲歩して“あげた”って感じに乗せるんだよ。)


「すみませんボラコさん。最後の方がまだですので、その話は後程。教四郎さんどうぞ。」


咄嗟の虎葉の入れ知恵に合わせた紹佳は取り残されていた教師を出来るだけ優雅な仕草で石板の前へと促す。


「はぁ……どうしてこんなことに……」


教四郎は愚痴を溢しながら石板に触れた。目の前には「風使い」の文字、強度を表す文字列は10行と出ていた。


「ハイ、これで全員ですね。それでは皆様、こちらについてきて下さい。」


石板の横で司会の様な事をしていた兵士が大神殿の外へと促す。これからこの国を救う人がこの中に居ると信じて。


しかし、その願いが叶うかは、まだ、誰にも分からないのであった。


やっと紹介終わった~!


これから、スペシャルで2000回の模擬戦したり追放されたり何故見てるんです!したりいろいろやりたい事をやって行きます!


良かったら☆やブクマ下さいなー

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