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71.Merry Christmas

聖夜――


君はとうとう翼を得た


神が君を認め

その背に二対の翼を与えたもうた


慣れない動きで翼を震わせた君は

幾枚かの羽根を散らすと

ためらいを捨て

勇気を振り絞り

硬く冷たい大地を蹴った


そして夜空に向かって羽ばたいた


穢れのない雪原の上

柔らかな新雪が

星月の輝きを散らし

君の門出を祝福する




聖夜――


君はとうとう翼を得た


神が君を認め

その背に二対の翼を与えたもうた


遥か遠くへと去っていく君を

僕はここで見送ろう

もう二度と会えないけれど

君に幸あらんことを願っている



新雪に残る痕は

君が落とした羽根のせいだろう


君の上気した頬が

濡れているように見えたのは

気のせいだろう



おめでとう


いつまでも幸せに


君に

君だけに


心からの――Merry Christmas

遥彼方様の「冬のあしあと」企画参加作品です。

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― 新着の感想 ―
[一言] アンリ様らしい、美しい言葉遣いですね。 キリスト教的に考えれば、語り手は君を称え、誇りに思い、祝福するのでしょう。(童話赤い靴なんかでも、天に召されることで、赦され救われるわけですし) け…
[良い点] メロディーがつきそうなリズムと言葉運びです。 世界観も美しくて、ほんの少しの空気の震えで壊れそうなほど儚く、けれど芯は力強いような。 そんな風に感じました。 [一言] 正解などないのでしょ…
[良い点] 美しい詩だと感じました。また、歌の歌詞のようにも感じました。 [気になる点]  神に召されるという意味でとってしまっても良いのでしょうか? それとも素直にキリストを唄うほうがよいのでしょ…
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