表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/96

66.前夜、冷たくされたかった

声を惜しまず

私の名を呼んでくれて

ありがとう


恥を忍ばず

私を呼びとめてくれて

ありがとう


待ち焦がれていました

あなたがそうやって

切に私を欲してくれる日を


とうとうあなたは

私を望んだ

ここにいて、と

そばにいて、と


だけど、ごめん


私はもうここにはいられない

旅立ちの日は決まってしまった

あなたの知らない世界へと

私は明日、旅立ちます


できることならば

最後まで冷たくしてほしかった

そしたら私は

あなたを忘れることはなかったのに


ほんのわずかばかり

満たされてしまったことで

私はあなたを失うでしょう


あなたの知らない世界で

あなたを想い泣くことはなくなり

やがて静かに忘れていくでしょう


――忘れていく他、ありません


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ