3/96
3.ノクターン
月も星も
見えない夜
指先一つが
触れてはじまる
瞼の裏の
鏡を伏せて
光 差し込めば
幻になってしまうから
さあ――夜に溺れましょう
何もかも
知らない二人
けれど
感じたならば 運命
何もかもが
眠りにつく夜に
闇の中
満たされるままに
あの調べはなんでしょう
紡がれるメロディに
心が――心が――掴まれて
もう逆らえない
手を取り合って
一つの毛布に包まれて
ガジュマルの木の下で
甘い眠りの訪れを待つ
鼻先を寄せ
目をつむり
夢の世界へ旅立つ瞬間
笑みがこぼれる
もう私達は独りじゃない
さあ――夜に溺れましょう
以前歌詞として書いたものを見直しました。