表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陰陽の如く  作者: とうご智
【第二章】 歌人、屍肉を喰らふ語

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/21


その男は、物心ついた頃から美しいものが好きだった。


何故だか解らない。


絹の唐衣からごろも、庭の杜若かきつばた、暮れなずむ夕日、黒髪の姫君。


これらの美しさにはいつか終焉が訪れる。

だからこそ、一層「あはれ」と感じた。


やがて、づる気持ちが執着に変わるのに、そう時間はかからなかった。


もっと美しいものに近付きたい。

それらを我が手に納めたい。


行き場のない情念は、歌にすることで抑えつけた。


積もる欲望とは裏腹に、歌は雅事を好む都人に認められ始めた。


歌にこもった情感が非常にあはれだと人々の心を打ったのだ。


気がつけば、「あはれの歌仙」と呼ばれていた。


けれど、男の心は満たされることがなかった。


それどころか、人々の期待に答えなければならないという重圧が男をさいなむようになっていた。


次第に自分自身が俗物に汚されていくような気分に蝕まれていく。


男は渇望した。


まことのあはれを我が手に……!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ