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28話目 練習って大切だよね

「さて行こうか!」

「「「「「はーい!!」」」」」

「は~い…」


 よくみんな元気だな…。

 俺はいつものを期待していたからあまり満足はしていない。

 しかも2種類だけだったし…。


「あれ?教室じゃない?」

「そうよ!前は敵を倒すための練習!今回はダンジョンの練習よ!」

「ちょっと歩くけど遠くはないわ」


 ということで午後は違う場所。

 少し遠いぐらいだった。

 市民体育館へ部活をしに行くのを思い出すなあ。


「ここが練習所よ!」

「「「「ダンジョンじゃん!!」」」」」

「ま、まあそうね」


 もうダンジョンだよこれ!

 見たことあるもん!こんな入り口!


「といってもここは3層までしかないからね!」

「今日使うのは1層。2層3層は今後使うからね」

「「「「「はーい!!」」」」」


 みんなで中に入っていくとまず大きな部屋に入った。

 ダンジョン…ではなさそうだけど。

 いや、入り口がたくさんあるな。

 それに入り口の上にある模様みたいなのはなんだろう?


「ここはダンジョンにあるギミックの練習をする場所よ!」

「どういうのあるのー?」

「それは見てからのお楽しみ!」


 気のせいかな?

 お楽しみにばっかりな気がする。

 そっちの方がうれしいけどさ。

 楽しみが多くなると待ち遠しくてうずうずしちゃうよ。


「今回は2人1組で1組だけ3人ね。分かれてやってみようか!」

「ペアは私たちで決めたわ」


 まずは俺とシロ。

 リーシュちゃんとガウ。

 ラウくんとフウちゃん。

 ここまではいい。


「クロ、クロの組だけ強くない?」

「なんでだろうねー?」

「「ねー!」」


 クロはシャルちゃんとネルちゃんと。

 まさかの最強パーティ。


「私はそっちの方が強いと思うけどなー」

「シャルちゃんとネルちゃんと相打ちみたいなもんだったし」

「ふーん?」

「クロがんばってねー!」

「ありがとうシロ!シロもね!」

「うん!!」


 なんか納得いっていないようだけど。

 まあ俺はシロと一緒でよかった。

 何よりここ最近はさらに連携ができている。


 それよりリーシュちゃんはガウとなんだ。

 けっこう意外だけど。


「なんでリーシュちゃんとガウ?」

「ん?リーシュちゃんとがよかったの?」

「え!?」

「ジルー?」

「うぉ!?」


 リーシュちゃんは頬を染めてる。

 シロは怒っている。

 ガウはシロの禍々しい空気に驚いている。

 俺も驚きを隠せないよ。


「そ、そうじゃなくて!珍しい組み合わせだなぁって」

「ああ、そういうことね!私的にはけっこういい組み合わせだと思うけど」

「んー?どこだろう…」

「ヒント!リーシュちゃんは魔法が得意。ガウくんは剣が得意!」

「うーん…あぁ!」


 なるほど!

 前衛はガウで後衛はリーシュちゃんってことか!

 これはこれで強そうだな…。


「うぅ…そんな否定しなくても…」

「まあまあ。鈍感なのは今に始まったことじゃないんだし」

「ありがとうクロ…」


 何か落ち込んでるけど。

 リーシュちゃん、最近感情に素直になってきたね。

 人って集団の中に入ればそれになれる傾向があるけど。

 神様もそうなるみたい。


「が、がんばろうね!フウちゃん!」

「え、ええ。ずいぶん気合いがはいっているでありんすね」

「足引っ張んなよー?ラウ」

「ガウ!茶化さないでよ!」

「ははっ!がんばれよー」

「もう!」

「…?」


 いやーペアになるだけで盛り上がるね。

 学校のペアとかでも盛り上がってたなぁ。

 大体は仲がいいやつと組めーって言われていたけどさ。

 …思い出さないでおこう。


「せんせー!武器使いたいんだけど…」

「今日はこれを使って!冒険に行くときはちゃんとしたのを貸すわよ!気を付けてね?」

「わかった!」


 そういうと前使った木の剣を渡された。

 やっぱ今日は危険ではないみたい。

 でも武器を使っていいっていうことはそういうギミックがあるのかな?


「がんばろうね!ジル!」

「おう!シロとなら全部できそうだな!」

「うん!!」


 今日一番の笑顔。

 俺もうれしくなる。

 いやー、写真撮りたいわ。


*


「部屋はたくさんあるからかぶらないように行ってね!」

「私たちはここにいるから何かあったら戻ってきてちょうだい。終わるときは声をかけるから」

「じゃあスタート!」

「「「「「わー!!」」」」」


 まるで遊園地に入っていく子供たち。

 俺もその中の一人になっているけど。

 こんなときぐらい子供心でいたいよ!


「流れで入ったけど、なにがあるんだろう?」

「いってみよー!」

「ちょっ!シロ!勝手に行かな――」

カチッ!

「「ん??」」


 …なーんか嫌な予感。


「「うぎゃっ!!」」


 おでこに何か当たった。

 しかもくっついた。

 なんだこれ?


「矢なのか?」

「あはははっ!ペタペタくっつくー!」

「あっ!おい!」


 シロが勝手に動いたからそれがくっついたんだろ!

 ここはビシッと注意しないと。


「シロ、ここはダンジョンのギミックがあるんだ」

「うん!知ってるよ!」

「…うん。じゃあ何する場所かわかる?」

「進む!」

「まあ合ってるには合ってるけど」


 違う!

 そういうことじゃない!

 気を付けて進んでほしいんだよ。


「まず勝手に進んじゃだめ」

「なんでー?」

「またこういう風なのが飛んできちゃうかもしれないんだよ?」

「楽しいじゃん!」

「ちがーう!」

「!?」


 面白いわけが…ないわけじゃないけど違う!

 今はこれだから危険じゃないけど今後危険になるかもしれない。


「いいか?シロ。今はこんな風になっているけど今後いくダンジョンはこうじゃないかもしれないんだよ?」

「あぶないの?」

「うん、危ない。もしかしたら前みたいに」

「前?ジルなにかあったの?」

「あ、いや。ないよ。間違っただけ」


 俺が忘れていた。

 思い出さないように消してもらったのに。


「まあ油断大敵。警戒しながら進むこと」

「わかった!」

「よし!じゃあ行こうか!」

「じゃあジルが前歩いて!」

「まかせろ!」


 盾にされたわけじゃないよね?

 なんかぐいぐい押してくるし。


*


「「ここどこー!!」」


 あの後、とりあえず真っすぐ歩いた。

 行き止まりになったら右に曲がる。

 ぐるぐる回っているのかと思って目印をつけても同じところには着かない。


「どうなってるんだ?」

「頭ぐるぐるするー!」

「んー…」

「まるで魔法みたいだね!」

「それだ!」


 何か魔法で迷子になってるんじゃないのか?

 どこか変わっていることはないか?


「何探してるのー?」

「恐らく魔法でループ、同じ部屋をぐるぐる回っているか違う部屋をずっと繋げているかもしれない」

「目印がなかったから?」

「そうそう!だから何か手がかりを探してるんだ」

「わかった!シロも探してみる!」


 まさかこんなギミックまであるとは…。

 けっこうレベル高いんじゃないのか?


「これじゃなーい?」

「それだ!」


 部屋の隅っこに何か刻まれている。

 遠めだと模様に見えるけど近くによれば文字に見える。


「どうすればいいのー?」

「この文字があるから魔法が発動しているんだ」

「消せばいいってこと?」

「正解!」


 普通の魔法とは違い、こういうトラップ系は消されれば起動すらしなくなる。

 欠点でもあるけど十分強い。

 何せけっこう迷っていたからな。


「じゃあ消すね!パーンチ!」


 ただのパンチっていうレベルじゃない…。

 無意識で魔法で威力を上げている。

 あれで殴られたら全治何か月だろう…。

 あと壊してよかったのかな?

 …俺しーらない!


「あら?早かったわね」

「「あれ?」」


 魔法が解けて進むと先生たちが待っている部屋についた。

 もしかして戻ってきちゃってた?


「安心して!ここは出口!」

「あの魔法を解かないとここからは出れないわ」

「せんせー!もしかしてシロたちって!」

「1番よ!おめでとう!」

「「やったーー!!」


 まさかの1番!

 これは幸先いいぞ!

最近日が昇るのが早いんですよね。

寝るとき明るいのがすこしつらい。

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