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孤独な粒子の敗残兵団  作者: のすけ
  第1戦後から第2戦 までの日常及び経緯
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第39話 『 2000万ソラの代価(前編) 』


「え…どういうこと?」


ドナ先生がケーダさんと僕達を交互に見ていた。

平原同盟のみならず、大陸全土に才知が知れ渡っている人物が事情を飲み込めずにいた。


「ラーセン商会の…ケーダさんって…。」

「始めまして、ディオーナ・アグワイヤ様。

 大陸屈指の才女にお会いできて、誠に光栄です」


経済を教えてくれたケーダさんという方から、僕達の方へ目が向けられた。


「2000万ソラって何のこと?」


「い…いえ、その…」


「何なの…?ハッキリ言いなさいよ!」


「斡旋所で…山賊の討伐依頼を受けようとしたら、預け金が必要で…それで……」


「それで2000万ソラ借りたの?」


僕は…身構えて震えながら頷いた。

次の瞬間、怒涛のような叱責の嵐が来るかと思いきや、ドナ先生は頭を抱えていた。


「なんでアンタ達は次から次へと面倒事を…」


「い、いや、僕は止めたんだよ!なのにシロが勝手に借りちゃって!」

「なに!それは無ぇだろ!?

 お前だって懸賞金入って喜んでたじゃねぇか!」

「第一ね、いつもシロは勝手に話を進めすぎなんだよ!」

「良いじゃねぇか!多少の問題は有っても最後に勝ちゃいいんだよ!」

「多少どころか大問題だよ!どうやってお金返せばいいの!?」

「レスリーの銀鉱山と屋敷も返すんだろ!?少しくらい増えたってワケねぇよ!」


「――やめなさい!」


ドナ先生に叱りつけられ、僕とシロは我に帰った。


「ケーダさん…ですよね。

 始めまして、アキヒトの案内人を務めるディオーナ・アグワイヤと申します。

 お噂はかねがね伺っています。

 今は馬鹿達――いえ、身内がお見苦しいところを…本当に申し訳ありません」


「いえ、お気になさらず」


「申し訳ありませんが、少し時間を頂いて宜しいでしょうか?

 金額が金額ですし、彼の後見である父を急ぎ呼んで参りますので…」


「ゆっくり待たせて頂きますので、お急ぎにならずとも結構ですよ」


すると傍で見ていたイスターがドナ先生に耳打ちした。


「俺がレスリー先生を呼んで来ようか?」


「え…良いんですか?」


「先生、今は大学なんだろ?構内なら俺も詳しいから任せろ。

 それに面会人が面会人だからな、余り待たせたくない」


「すみません…宜しくお願いします」


返事もせずイスターさんは外へ駆け出していった。



「さて…後はアヤにも来て欲しいわね」


「アヤ姉、今日は午後から来るって話してたよ」


「それじゃ遅いわね…誰かを使いに出して呼びに行かせないと…」



「俺が連絡取ってやろうか?」


僕とドナ先生が相談していると、横からシロが割り込んできた。


「近くのダニーを呼んで、アヤの家に行かせるんだよ。

 お前の音声情報を俺が媒介してダニーの音声器官で再現する。

 発声器官が違うから完全再現は不可能だが、会話する程度は可能だ。

 アヤの声もダニーに聞かせて、同じように俺が音声を再現できる」


「それ、音声情報を受け取ってから再現までの処理時間は?」


「そんなの無ぇよ。

 お前達にとっては体感時間ゼロだ。

 普段の会話と同じと思ってもらっていい、違和感無くいける」


「じゃあ、早速お願い」


「よし!今からダニーを向かわせる………着いた!」


「え、もう!?」


「いざって時のために姿を消して近くに隠れさせてんだよ。

 他にも何基かクダニ級が隠れてるけどな。

 …音声繋いだぞ、これでアヤと会話可能だ」


電話みたいなものだろうか?

シロから低いノイズのような音が聞こえてきた。

僕はおそるおそる右肩のシロに向かって呼びかけてみた。


「え、えぇっと…アヤ姉、聞こえる?」


『キャア!!』


シロの向こうからアヤ姉の悲鳴が聞こえた。


『な、なに!?今、どこから!?』


「僕だよ、アキヒト。

 驚かせてゴメン。

 シロに頼んで、今は家から話をしているんだ」


『え…今は家…?』


「そう、声だけシロに送ってもらっているんだよ。

 今、大事なお客さんが来たんで、ドナ先生からアヤ姉を呼ぶようにって言われたんだ」


『…誰が来たの?』


「ラーセン商会のケーダさんって…確か番頭をしてる人だね。

 アヤ姉は知ってる?」


『し…知ってるけど、なぜ来られたの?

 何かの挨拶だったら日を改めて伺うと伝えて、今日は帰って頂いたら…』


「…ごめん、お金を借りてた。

 山賊討伐の依頼を受ける時、預け金が必要だったから借りちゃって…。

 それで今、その借金のことで尋ねて来ているんだよ…」


『そう…いくら借りたの?』


「2000万ソラ」


『ば…バカぁ!!!』


余りの大絶叫でシロの音声再生機能が壊れそうに思えた。


『今すぐ準備して行くわ!

 そうね、40分後には到着すると思うから失礼の無いようにしなさい!』


「待て、それなら大丈夫だ!」


途中でシロも通信に加わった。


「表にダニーを待たせてある!それに乗れば10秒かからないぜ!」


「さすがだね、シロ!」


「これくらい余裕だぜ!」


『…じ、時間がかかるのよ』


「どうしたの、アヤ姉?」


『だ、だから…』


シロの向こう側のアヤ姉の口調がいつもと違っていた。


「もしかして体調悪かった?」


『…い、今は、お風呂入ってたのよ!こ、このバカ!!』


「ご、ごめんなさい!シロ、通信切って!」


通信開始と共に聞こえていたノイズがぴったりと止んだ。


「ふふふ…」


ケーダさんが楽しそうに笑っていた。


「すみません、またお見苦しいところを」


「いえ、こちらこそ面白い光景を拝見させていただき有難うございます。

 それでは皆様がお集まりになるまで待たせて頂きますね」


僕がテーブルの席を勧めるとケーダさんが腰を下ろした。

しかし同行していた女の子は、その隣で立ったままだった。


「そちらの方も、どうぞおかけになってください」


「いや、彼女は私の護衛でね。お構いなく」


「ありがとね♪」


女の子は僕にウインクして愛想よく礼を言った。

今までの騒ぎで気付かなかったけど、よく見ればとても可愛い子だった。



「――また来客ですね」


ティアさんがケーダさん達に紅茶を出していると、扉の方に人の気配がした。


「…失礼するぞ」


「あ!ガーベラさんじゃないですか、お久しぶりです!」


その背後には黒装束の魔導王朝の騎士2名。


「そちらの人達は…」


「部下だ、少し目障りかもしれないが気にしないでくれ。

 先日、騎士団長職を拝命したのでな…。

 なかなか身軽にはなれんのだ」


「え…凄いじゃないですか!おめでとうございます!」


「はは、祝福は有り難く頂いておこう。

 それより最近は会えなくて済まなかったな。

 例の山賊の活躍は耳にしているぞ?」


「え、えぇ…はは…」


「その話をしたくて今日は来たのだが…先客がいたか?」


するとケーダさんが立ち上がって歩み寄り、深々とお辞儀をした。


「これはこれは…。

 高名なガーベラ・イーバー様にお目にかかれるとは光栄に存じます」


「そなたは?」


「ラーセン商会番頭、ケーダ・ラーセンと申すしがない商売人でございます…」


「なっ…!」


僕も知り合って少しは分かってきたつもりだ。

ガーベラさんがここまで驚くのを見るのはとても珍しかった。


「今日は何か用があってここへ?」


「はい、そちらのアキヒト様に少し…」


「なにか有ったのか、アキヒト?正直に申せ」


「それが、その…山賊の討伐依頼を受けるのに必要な預け金を借りたんです…」


もう何回同じ説明をしたんだろう。

いや、まだレスリーさんにも説明しないといけないんだった。


「いくら借りたのだ?」


「…2000万ソラです」


「そうか…おい、使いに行ってくれ」


同行していた騎士の一人にガーベラさんが耳打ちすると、その人は何処かへと出て行った。


「それで今、レスリーさんと案内人のアヤさんが来るのを待っているんです。

 大金ですから同じ席に着いて貰おうと…」


「分かった、ならば私も同席しよう」


誰が了承するまでもなく、ガーベラさんは居間のテーブルに腰を下ろした。


「ティア、喉が渇いた。私にも何か淹れてくれ」


「紅茶でよろしかったですか?」


「産地は?」


「サーム産です、お砂糖はラーシュがありますが」


「私は苦味が好みなのだ」


「ではダージ産が有りますので、そちらなら如何でしょう?」


「うむ、それで頼む」


さも当然のように寛ぎ、その隣には王朝の騎士の人が立って控えた。


「ほう…」


ガーベラさんがケーダさんの同行者の女の子に気付き、何か感心したような声を出す。


「貴様、護衛か?」


「よくお分かりで」


「見くびるな、その程度分からずして王朝騎士は務まらぬ」


髪は栗色で肩の高さに切り揃えられていた。

白い無地のタンクトップに短めのベスト。

下は短めのパンツで白い肌の健康的な足がすらりと伸びていた。

服装からして動き易さを重視した、活発な人なのかと思う。

けれど余りにも身軽だった。

護衛にしては武器どころか何か道具一つ持っている様子さえ無い。


そんな僕の視線に気付き、女の子が自分の胸に手を当てた。


「大きいでしょ?」


「あ、いえ、すみません!そんなつもりじゃ…!」


慌てて視線を逸らした。


「アキヒト、婦女子を凝視するとは感心せんな…」


「へ、変な意味は無いですよ!

 なぜ、ガーベラさんが護衛と分かったのか不思議に思ったんです。

 武器らしい物は持っているように見えないのですが」


「ふむ、そのことか。

 それはな……いや、自分で少し考えてみよ。

 何もかも教えるばかりでは、お前のためにならぬからな」


「そんなことを言われましても…」


「俺は分かるぜ」


シロが自信満々で口を開いた。


「アキヒトも、その女を見習えってことだよ」


「え、何が?」


「ガーベラもイスターもそうなんだが、身体の軸が安定してるんだよ。

 肩甲骨、肋骨から脊柱、腹部、骨盤、股関節…さっきから揺れが殆ど無い。

 水平面での範囲面積が非常に狭いんだ。

 おそらく武術に長けた奴は、皆同じなんだろうよ」


「全部答えるな、アキヒトのためにならんだろ」


「悪い、悪い」


「分かりやすく言えば重心が安定しているのだ。

 まぁ、それでも私程では無いがな。

 ラーセン商会の番頭だ、その程度の護衛は付けて当然であろう。」


僕には姿勢が正しい程度にしか見えなかった。


「お前は普段から揺れ過ぎだ、もっとしっかりしろ」


「は、はい!」


背筋を伸ばして椅子に座り直した。


「ふふ」


そんな僕がおかしいのか、女の子は微かに笑っていた。



それから30分程の間にレスリーさん、イスターさんとお供、アヤ姉が集まった。


「すまぬが、あと少しだけ話を待って欲しい」


ガーベラさんが待つように言うと、5分の間に先程の王朝騎士が姿を現した。

その脇には大きな包が抱えられていた。


さっき来た時には居なかったけど、イスターさんもお供の騎士を2人連れていた。

しかも、一人は大きなカバンを提げていた。


テーブルに一同が腰を降ろした。


イスターさんとガーベラさんの背後には、それぞれお供の騎士を立たせていた。



「お待たせしてすみませんでした、ケーダさん。

 改めて私がアキヒト・シロハラです、宜しくお願いします」


「アキヒト様より先にお名乗り頂くとは光栄です。

 改めて私、ラーセン商会から参りましたケーダ・ラーセンです。

 以後、お見知りおきを」


「…あのぉ、様付けは止してくださいよ。

 前と同じような調子でお願いします。

 ケーダさんもその方が楽で良いのでは?」


「…では、お言葉に甘えて。

 ありがとう、アキヒト。

 商会の看板を背負っている以上、言動には気を付けないといけないからね」


やはり、この人はこのノリの方が話しやすい。

そして同伴の女の子の紹介を始めた。


「それから同伴の彼女は私の妹で専属の護衛だ」

「シーベル・ラーセン、よろしくね」


とてもにこやかで愛想の良い女の子だった。

できればアヤ姉やドナ先生にも見習って欲しい。



「すみません、本題に入る前に一つ。

 前から気になってたんですが、最初に質問して良いですか?」


「何をだい?」


「なぜ、図書館で僕なんかに声をかけてきたんです?

 しかも斡旋所では2000万ソラをあっさり貸してくれましたし。

 あの頃の僕は兵団の力も何も無い、普通の人間でした。

 山賊討伐の後に声をかけてきたりお金を貸してくれるのなら話は分かるのですが…。

 そこがとても不思議なんです」


「勘だよ」


「勘って…冗談ですよね?

 それだけで2000万ソラを貸してくれるなんて…」


「ボクは直感に関しては少し自信が有ってね。

 これまでソレ頼りで商会の売上に貢献してきたよ。

 その証拠に功績が認められて、先々月に番頭を命じられたのさ」


「すみません、簡単には信じられなくて…」


「それから強いて言えば……君が普通じゃなかったからかな」


「えぇっと、僕のどこが普通じゃないと言うんですか?」


「周りを見たまえ」


改めて集まった人達を見回した。


「案内人のアヤ・エルミート嬢は大貴族派閥の長、トリス公爵自慢の令嬢。

 同じく案内人のディオーナ・アグワイヤ嬢は才知で大陸中に知れ渡っている。

 後見人のレスリー卿の叡智を知らぬ者など、この世界には居ない。

 イスター・アンデル様と言えば、神聖法国の神童と謳われた御方。

 ガーベラ・イーバー様は亡き御父上ヤール公に劣らぬ逸材と期待される御方。

 そして――」


最後にケーダさんは台所のティアさんを一瞥して、視線を戻した。


「これだけの方々に囲まれた君の何処が普通なんだい?」


「それは…色々な偶然が重なってで…」


「これはボク個人の考えなんだけどね、世界には一つの流れがあると思うよ。

 ボクにはアキヒトを中心に大きな流れが来てる感じがするね。

 だからこそ、これだけの方々が集っている。


 そうだ…ボクがアキヒトの何に一番興味を惹かれたと思う?」


ケーダさんの視線が鋭くなった。


「ですから、こうして集まって頂いた方々の…」


「その中で最もボクの興味を惹いたのは誰だと思う?」


改めて見回してみるけど、誰なのか僕には見当もつかなかった。



「アキヒトと契約した神獣…シロだよ」



ケーダさんは真剣な眼差しでシロを見ていた。


「へぇ…なんで俺なんかに興味を?」


「分からないからだよ、君が何者なのか」


そう…僕もシロが何なのか未だに知らない。


「勝手にで悪いけど、ボクなりにシロを色々と調べさせて貰ったよ。

 大陸中の過去に関するあらゆる文献、伝承を大勢の人手を使ってね。

 しかし、結局何も分からなかった…」


「そりゃそうだろうな」


「…聞いても?」


僕だけじゃなく、その場に集った全ての視線がシロに向けられた。


巨大な機動兵器群を統括する司令塔。

人間を遥かに越えた知能を持った生命体。


誰もがシロの正体には興味を持っていた。


「悪いが話したくないし、思い出したくも無いんだ。

 もし話す時が来るとしたら、それを最初に聞くのはアキヒトだ」


「ぼ、僕が?」


「ダチ公だから当然だろ」


そんなシロの言葉が少し嬉しかった。



「…と、こんな事情でアキヒトに興味を持ったという次第だ」


「分かりました、答えて頂き有難うございます。


 それで本題の貸して頂いた2000万ソラの返金なのですが…。

 兵団を動かした時に周りに迷惑をかけてしまい、その賠償に使ってしまいまして…」


「手元には残ってないと?」


僕はこっくりと頷いた。


「ですが、いつか必ずお返ししますので今は待って頂けないでしょうか?

 まだ何の返す宛ても無い状態なのですが…」


「いや、返す宛てはあるぜ」


シロが突然、自信に満ちた声で言い切った。


「俺としたことが馬鹿だったぜ…。

 こんな簡単なことに気が付かなかったとはな!

 この男を見て閃いたぜ!

 この方法なら2000万ソラだけじゃなく、レスリーの屋敷だって取り戻せる!」


「大丈夫なの?そんなこと言って…」


「アキヒトも馬鹿だな!

 兵団の力を使って懸賞金を稼ぐんだよ!」


「あ……」


「斡旋所にはまだ他に討伐依頼が貼り出してあったぜ!?

 それを全部達成すれば2000万ソラくらい!」


「そ、それだよシロ!その手が有ったんだ!」


なぜ、今までそのことを気付かなかったんだろう。

シロの言う通り、僕は馬鹿だった。


「だが、初期費用の預け金が今は手元に無いんだ。

 だから悪いけどよ、もう一度貸してくれねぇか?

 今度こそ倍にして返すからよ!」


「貸すのは構わないけど、懸賞金では稼げないと思うよ」


「な、何でだよ!

 また斡旋所に行って討伐依頼受ければ稼げるだろ!?

 俺達の兵団なら、どんな山賊だろうと楽勝だぜ!」


「みんな逃げたよ」


折角良い考えが浮かんだと思ったのに…僕は開いた口が塞がらなかった。


「に、逃げたって…」


「ケート山賊の他にも幾つか山賊の砦や根城はあったよ。

 確かに最近まではその討伐依頼も出てたんだ

 けどね、今はみんな逃げ出して依頼も全部取り下げられたよ」


「なんで逃げ出したんだよ!」


「君らが原因じゃないかな」


速攻で納得してしまった。


「ケート山賊と言えば、今まで3回も軍の討伐を退けたくらいだよ?

 それをあっさり退治する君達が現れたら普通は逃げ出すよね。

 誰だって次は自分達の番だって分かるよ」


「山賊のくせに根性無さ過ぎだろ!」


「根性無いから山賊してるんじゃないかな」


渾身の返済計画も30秒で破綻してしまった。

そうなると本当に困ってしまった…何か…良い稼ぎ方を考えないと。


「盗賊討伐の依頼なんかは残ってるけど、あの連中は姿を隠すのが上手いからね。

 逃げ足も速いから、君達が到着した頃には遠くに行っちゃってるさ」


どうやら斡旋所の討伐依頼関係は絶望的だった。



(後編に続きます)

次回 第39話 『 2000万ソラの代価(後編) 』

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