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「我が国の礼儀作法も知らないのか。まいったな」
「ずっと異国でお暮しです。無理もございませんよ」
「だが王の心象が悪くなった。
出だしからつまづいたわ」
驚きと落胆で呆然としているノアの周りで、どんどん物事は進んでいく。
「よし。ノア王子、君は国王の第七子の身分で、特待生として王立魔法学園に通うことになる。
王位継承者はすべて、この学園の卒業生でなければならんのだ。
現在君の兄上たち、第四皇子ロートが研究生、ハモンとリールが学生の身で通っている。
彼らは王宮の重鎮、ステットラン侯爵の後援の元に、学園で大きな派閥をつくっているのだ。
王子、君には奴らに与せず、独自の派閥を作って欲しい。
君自身の魔力量はこの際関係ない。こちらが補佐する者を用意している。
君にはその派閥の旗頭として、ポルタークの名のもとに、頑張って欲しいのだ」
学院は全寮制、一般教養、貴族教育、魔力育成の三点に力を置く。
次に会えるのは夏季休暇の時になるだろう。
ポルターク家の名誉を穢さぬよう、せいぜい頑張ってくれたまえ」
ボッチだったノアに、いきなり旗頭になれと?
それに、魔法を使えなければ、父上に息子と認めてももらえないらしい。
・・・ねこさん・・・僕、魔法が使えるようになるんだろうか・・・。




