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最強の獣のまったりライフ   作者: 葉月秋子


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 しゃんしゃんと、軽快な鈴の音を響かせて。

 子供も参加しているので早めに設けられた晩餐の席。

 舞台に楽士と踊り手が上がって来た。


 正面に座る父上と母上の前で一礼すると、リュートと笛と太鼓のにぎやかな曲に合わせて、ジャグリングする子供、くるくる回って踊る少女、トンボを切る道化。

 目を丸くする子供たちの前でいろいろな芸が始まった。


 空中から出した花束をささげられるマーガレット、火吹き男に驚くフランツ、飛び出すハトにきゃあきゃあ喜ぶ姫さん。

 ノアと同じ黒い目で黒い髪の小さな踊り子は、ノアに近づいてばちんとウィンクする。

 

 古き民の血を引く、と言われる流れる民は、馬車で国中を流れ歩く、定住しない人たち。

 収穫期に農園の手伝いをし、歌や踊りで収穫祭りを盛り上げ、また馬車に乗って去っていく。

 ローランディアでは合法だけど、帝国では最近取り締まりが厳しくなっているらしい。

 定住しない流れる民や冒険者には、暮らしにくくなっているんだって。


 主人夫妻と父上たちが頭の上でしゃべってるのを聞きながら、俺は食卓の下で、姫さんがこっそり落としてくれた、骨付き肉を幸せにかじっていた。


 そして子供たちはお休みの時間。


 姫さんはもう、半眠り。


 俺、もうちょっと骨をかじってたいんだけど・・・とぐずぐずしてたら、音楽が変わった。


 リュートの曲が甘く優しいものに変わり、踊り手が一人舞台に上がる。


 さっきの少女がそのまま大きくなったような、黒い目と黒い髪の女。

 手首と足首の鈴が、しゃん、と鳴る。


 ・・・こいつ・・・。


 ・・・こいつの魔力、はんぱじゃないぞ。


 



 

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