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仕方がないから、姫さんが良く寝付いた夜更け、俺はノアの寝室に忍び込んだ。
寝苦しくって寝具の中でごろごろしたらしく、ノアは寝台の端にうつ伏せになって、片手を下に垂らしている。
どうするかなぁ。
熱い小さな手を舐めてみる。
指を甘噛みしてみる。
手首に舌をあてて魔力を・・・
おっ、これ、ちょっとうまくいくかも。
青く血管の浮いている、細い手首の、皮膚の薄いとこ。
俺が流した魔力に押されて、ノアの魔力が少し動いた。
少し入れると、少し動く。
ほら、ちゃんと流れろよ。
押したり引いたりしているうちに、少し流れが良くなって・・・
あっ。
片手だけ熱が引いたノアが、寝返りうって、その手を熱い額にあてちまった。
うん、気持ちいいんだろうけど・・・
もうちょっと続けたいな、寝台に乗るかな。
でも、俺もちょっとバテたなぁ。
俺の魔力も足りないんだもん。
大あくびをしてたら、ついうとうとして・・・だめだ・・・こてん。
爆睡。
目覚めた後が、やばかった。
俺がいないせいで久しぶりに姫さんが夜鳴きしちゃったから、ベスとエマが叩き起こされて、下の籠に俺がいなかったから姫さんをなだめられなくて、トマスまで叩き起こされて、みんなで俺を探してたんだって。
姫さんは鳴き疲れ、三人は寝不足でカンカン。
えー?
みんな俺のせいなのー?




