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最強の獣のまったりライフ   作者: 葉月秋子
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「野盗が農場を襲っている。

 目視では十人、うち三人が弓で武装」


「生存者は?」


「燃える母屋の中に数人閉じこもっているようだ。

 火をかけて飛び出したところを弓で狙おうという算段だろう」


「生きてるのか?じゃ、急いで」

 と、飛び出そうとしたカイトの馬を、ケインが前を塞いで止める。

 鞍の上から手を伸ばして、べしっ!と器用に頭をひっぱたいた。


「どうしたい?ベン」

 レスリーがベンを振り返る。


 そう、二人はベンの護衛だ。勝手に動くわけにいかない。

 相手は十人もいるんだ。見捨てて逃げるのが正解だろう。


 だが、ベンはちょっとためらってから、言った。


「助けてやれるか、レス。

 シシィたちは十年来の付き合いだ。

 見殺しにしたくない」


「わかった」


 答えた後は、レスリーは素早かった。


 馬車を木立に引き込み、カイトを守りに残し、馬首を返す。

 犬を吠えさせるな、とマリアンに命じてから、続ける。

「前の言葉は撤回だ。人を殺させたくはない。

 だが、やる時は、ためらうな」


 合図して、ケインと二人、あっという間に駆け去っていった。


 カイトがほれぼれしたようにため息をついた。

 

 うん、ちょっとかっこいいなぁ。

 


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