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最強の獣のまったりライフ   作者: 葉月秋子
148/225

5


 ノア、ノーラン、ダリルの三人は、そのまま南寮の反省室に送られた。


 質素なベッドと机と椅子。自室とあまり変わりはないが、外から施錠する形になっている、窓のない懲罰用の部屋だ。


「まだ罪人って決まったわけじゃないだろうに、なんだよ、この扱いは!」


 シチューとパンと水だけの夕食の盆を受け取ったダリルが、シチューをひと匙のみ込んで、文句を言った。


「三日もこんな所に居たら、身体がなまっちまう!」



 ノアはジャニーンにぶたれた頬をさすった。

 あの子も同じ目にあっているんだろうか。僕のせいで。


「何なんだ?異端審問官・・・って」


 ノアがぽつりと言うと、ダリルがためいきをつく。


「学園怪談だと思っていたんだけど。本当に居たんですね。禁術に手を出した上級生が突然消えたとか、持ち込んだ禁書がいきなり燃えたとか・・・」


「我が国の最高峰の魔導師「深森の賢者」達が使う執行機関です。お父上、ダーラムシア国王でも、彼らの言葉には逆らえない」

 ノーランが的確に説明する。


「学院とは無関係だったはずですけど、ステットラン派があなたを陥れようとしたんだ、きっと」



「異端・・・って。何のことだ?」


「学院出身者でない野良の魔法使い、ダーラムシア流詠唱法を使わない魔法使いはみな異端。政府の要職にはつけません。ご存じでしょう?」


 ノアは首を振る。


「知らない・・・」


「魔道王国ダーラムの歴史をご存知でしょう?」


「知らない・・・」



 ローランディアでは敵国の歴史なんて教わらなかったし、ポルターク伯の所では礼儀作法と言葉遣いの特訓を受けただけで、いきなりここに放り込まれた。


 うわー、そこからかよ・・・と、ノーランは頭をかかえる。

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