表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の獣のまったりライフ   作者: 葉月秋子
139/225

2

第一部の冒頭にイラストをつけました。

生後三か月のねこさんのシルエット。

2



 早春の森の中を、子供たちが駆けていく。


 あっという間に俺は姫さんたちに追いついた。

 酒場の息子七歳のミック、五歳の双子リンとシン、姫さんと同い年のホップ。


 まだ所々雪だまりが残る森の中。

 目覚めた樹々は甘い樹液を巡らせ、煙るような新緑の若芽をまとい、足元にスノードロップが花開く。


 ミックはさっそくウサギの通り道らしい草むらを見つけ、曲げた枝とひもで作った罠をしかけようとするけど。


 へったくそな罠だな。

 それにそこ、通り道じゃねぇし。

 草の生え方をよく見て見ろよ。

 人里にこんなに近いと、ウサギは凄く用心深くなるんだ。

 歩いた跡を見つけるのは難しいんだぞ。

 と言っても仕方ないか。森に慣れない子供のお遊びだもんな。


 見ている子たちもすぐに飽きて、かってに探検を始める。



 あ、いいもんみっけ。

 おーい、姫さん。


 俺が案内して、鈴百合の群生を見つけたみんなは大喜び。

 細長い白い花を摘んで、根元の蜜をチュッと吸う。

 ほんの一滴しか入ってないけど、貴重な甘味だ。

 小さな鉄片で作った根掘りを持ってるミックと姫さんは丸い球根を掘り出して袋に詰めた。

 牛乳で煮ると、ほくほくして美味いんだ。


 小さな道具だけど鉄は高価だから、他の子供たちはうらやましそうに見てる。


 雪だまりにつけられた獣の足跡をたどり、食べられる木の芽を摘んで集め・・・。


 

 おい、ちょっと遠くへ来すぎてないか?


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ