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最強の獣のまったりライフ   作者: 葉月秋子
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 ダーラムシアの人間は、たやすく魔素を魔力に変換することが出来る。

 親や周囲の者のすることを見ていれば、自然に覚えてしまうのだ。

 多くの者が使える、生活魔法。

 少し魔力が多ければ、意志と詠唱で発動する属性魔法。

 魔力とは、常にそこに在って、利用するもの。

 そう、ただ受け取って、使うものだった。

 それを『練る』、自分にあわせて調整、圧縮する、という考えは、魔力をたやすく使えるダーラムシア人だからこそ、思いもつかぬ発想だったのだ。



 これは・・・全魔導師が震撼するほどの大発見だ。




「魔力を発動させる以前の、基礎の魔力循環を徹底的に見直す必要があるな」


 しかし、何年も魔力を発動させずに練るだけとなると、実証が難しい。

 国は即使える戦力を養成するために学院を援助しているのだ。



「あの子は・・・それを他の者に教えられるのか?」


「同級生と魔力交換をした。ほんのわずかな量だが」

 バートラム講師が答えた。


「しかし、聞きだしてみると・・・」

 カール教授が顔をしかめる。


「ノアは魔力の用語も知らん。話も下手だ。

 しかし、言いたいことはわかったつもりだ。

 同級生は、未熟で魔力の動かし方が下手だから、流せたと。

 儂やロベリアに対しては、試してみて、こう言った。

『ぎっしり詰まった砂利が大きすぎて、動かせない』と」


「『砂利』だと?」


 ラダスターンは端正な眉をしかめてつぶやく。


「長年魔力を発動させ続け、固有の回路を造り上げている者には、流せない、と言うのだ」


 詠唱と杖による集中で、粗い魔力を流す固定回路が確定している者は、ノアの繊細な魔力を跳ね返してしまう、と。

 魔力が強ければ強いほど、ノアとの魔力交換が難しい、と」



「とんでもない事になった」

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