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最強の獣のまったりライフ   作者: 葉月秋子
128/225

8 



 俺の走り方は、狼と同じ。


 軽い駆け足で、速度を変えず、休まずどこまでも走っていける。

 吠えながら全力疾走するなんて、体力消耗して疲れるだけさ。


 だけど。

 だけど、気が急く。

 母上は無事だろうか。

 もう、赤んぼは生まれているはず。

 無事か?

 無事なのか?


 気になって、どんどんスピードが上がっていく。


 えーいっ!面倒くさいっ!

『筋力強化!』『疲労自動回復!』

 少ない魔力をつぎ込むと、俺は思いっきりスピードを上げて走り出した。



 ・・・・・・・・・。



 どれくらい走り続けたか。


 そう、森の向こうに見える、あれが国境の砦。村はあの下。


 ・・・だけど・・・。


 ぜーっ、ぜーっ・・・。

 くそお・・・。

 まさかの魔力の配分ミス。

 焦ってスピードを上げ過ぎた。

 ここまで来といて、魔力切れだ。


 俺はひょろひょろよたよたと、無様に村に入っていった。


 村の犬たちが吠えかかってくる。

 うるせえや。夏前に俺様のほうが強いって、しっかり教えてやったじゃねぇか。


 母上がいた家はすぐわかったけど、外には母上の匂いはない。

 開いてる扉から中を覗こうとすると、後ろで女が悲鳴をあげた。


「きゃーっ!狂犬!狂犬よーっ!」


 えっ!どこ?


「血走った眼で泡をふいてるわっ!

 家に入ろうとしてるーっ!

 誰か来てーっ!」


 えっ?俺?

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