表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の獣のまったりライフ   作者: 葉月秋子
12/225

11

11




 短すぎていらいらしていた俺の足が少しすらりと伸びてきて、やっと石段を登れるようになった。

 姫さんが勉強部屋にいってる間、あちこち探検していても、戻る時間にはちゃんと部屋にいてお出迎え出来るようになった。

 ギューのごあいさつと、おやつが待っているんだもの。


 一緒に遊んでお昼を食べると、今度は午後のお勉強。こっちはお作法やダンスらしい。

 人族って、なんでこんなに詰め込んで覚えることがあるんだろう?


 それから家族そろってお茶の時間。

 こっちの方がおやつが上等だからうれしいぞ。


 そのあとはやっと自由になれる。

 俺は外で走ろうと誘うんだけど、姫さんはお人形遊びや読書のほうがお好みだ。



 今日も俺を横に置いて絵本をめくる。

「これ。ねこしゃん」

『え?』

 おお、草原を走る猫。

 雌は逞しく、雄は見事なたてがみ持ちだ。

 ふうん、俺、じゃなくてジュエルは将来こうなるのか。

『かっこええじゃん』

 だが女官のベスが通りかかって言った。

「姫、それは猫ではなくて獅子でございます」

『だめじゃん』

 でも姫さんは頑固だ。

「ねこしゃんだもん!」


 姫さんはこんなのがお好みか。

 ふうーん。


 遺伝子の詳細を検索してみる。

 たてがみまでは無理だけど、ちょっと変化させるくらいは簡単だ。

 ちょうど毛が変わる時期に来てるし。

 毛色を明るく、光沢をつけて。

 首のあたりは毛を深く、厚くして、母と同じに胸元と額は白。


 俺、かっこよくなるからね、姫さん。

 元の情報と大して違わない小さな変化だから、たいして魔力は使わないし。


 え?

 あ?

 魔力?


 そっかー!

 俺、魔力を集めなきゃいけないんだっけー!


 

  

 


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ