41話 いざ天界へ
「さぁてと、いつもより違った方法で栽培した桃だけれど味はどうかしらね・・・」
雲の上の「緋想天」、天界で1人の少女がほどよくピンク色に熟した桃が成った木の前で立ち尽くしていた。
理屈は不明だが、空中に浮かんだ島にたくさんの桃の木が並んでいる。
彼女は目星をつけた桃に手を伸ばすが、あともう一息というとこで届かない
「ぐぬぬ・・・やるわね、桃」
しばらくなんとか取れまいかと試行錯誤するが中々取れない。すると彼女がハッと、「飛んでとればいいことじゃない!」と気付いた。
「誰も見てないよね・・・」と周りをきょろきょろしながら空中に浮き、念願の桃に手を伸ばし取ろうとすると、どこからか「どけえぇぇぇぇ!!!!」と叫び声が響き
何かが「ドォン!」とぶつかってきた
「いったーい・・・何なのよ!」
「よぉ、天子!しばらくぶりだな!」
ぶつかってきた何かの正体は、黒いとんがり帽を深々と被った少女だった。
「って、あんた白黒魔法使いじゃない!いきなり何なのよ、桃の木もめちゃくちゃよ!」
「仕方ないだろー風が強かったんだしな」
「もういいわ!あんたをここでボッコボコにするまでよ!」
「お、私とやる気か?桃廃人」
「なっ!?あんたなんか一瞬で潰せるわ!”森近”魔理沙さん?」
すると魔理沙は顔を真っ赤にさせて「バカにするなぁぁぁ!」と叫んだ
お互い「なんだとー!」「やるかー?」といがみあってる二人の頭上に、霊夢が「わー落ちる―」と落ちてきた。
霊夢は見事に二人をドシンと潰し、パッと立ち上がった。
「「うぎゃあ!?」」
「あんた達、少しはまともに会話できないの?それと魔理沙、あんた口喧嘩するためにここに来たわけじゃないでしょ。」
「だけどこの仕打ちは酷いぜ霊夢!」
「出たわね!紅白!」
霊夢は下にちらばった桃を手に取り、かじりながら「風が強かったんだから仕方無いでしょ?」と答えた。
「霊夢、わざとだな・・・」
「というかいきなりなんなのよ!私に喧嘩売りに来たわけ!?」
「あー、そうそう、地震起こしたのあんたでしょ?」
「へ?地震?」
「正直に言えば何もしないぜ!」
魔理沙はミニ八卦炉を向けながら言い、天子はわたわたと慌てた。
「ちょ、本当に何もしてないわよ!桃を採る(食べる)のに忙しいのに・・・」
「本当かしら、あんた前にうちの神社ぶっ壊したしね・・・」
魔理沙はニヤニヤしながら「嘘つきは泥棒だぜ」と言った。
「流石に二度も同じこと考えるアホじゃないわ!それと魔理沙、あんたに言われたくない!」
「じゃあ何か変わったことなかった?」
「あんたたちが来たことが変わったことよ!」
すると霊夢は天子の耳をひっぱりながらもう一度「何か、変わったことは?」と黒い笑顔で聞いた。
「イテテテ!!!そ、そういえばぁ~!」
霊夢はパッと天子を離し、天子は「イテテテ・・・」と耳を押さえながら口を開いた。
「妖怪の山あるでしょ?なんかいつもと違った煙が出てたわ・・・」
「煙?妖怪の山から?」
「あそこは河童のアジトがあって、そこからよく煙が出てるぜ」
「それは知ってるわ、私いつもここから見てるし。でもいつもと煙の量が桁違いなのよ!」
「なら河童が何か知ってるかも知れないわね・・・」
「霊夢、行くか?」
「ええもちろん。」
持っていた桃の残骸を後ろに放り投げ、「それと天子、この桃中々美味しかったわよ」と霊夢が言った。
「あ!この紅白!よくも私の桃をー!!!!!!」
霊夢は宙に浮き、魔理沙は箒にまたがって天子を無視し、妖怪の山へと向かって行った。
大変お待たせしましたぁ!




