1話 全ての始まり
「ちっくしょー!午後の部活に遅れちまぅ!」
少年は急いでいた、出来るだけ自転車のペダルを速く回し寝癖が酷い髪を風にたなびかしながら学校を目指す
いつも学校へ行くときは市役所の前に通っている道路を使っている、人通りも多くどこにでもありそうな道だが何故か立ち入り禁止の小さな藪が道沿いにひっそりとある。まるで何百年も守り続かれ、この街を見守っているように感じる。少年はこの藪の雰囲気などが好きだった
そしてその藪を猛スピードを通り過ぎようとしたとき、横の道から一台の車が出てきた
「キィィィィィィ!!!、ガンッッ!」
夏のある日、ギラギラと日光が照りつく道路で一人の少年が車に轢かれた
車の運転手や歩道を歩いている人などが急いでその少年の安否を確かめようとした。だがそこに少年の姿は無く、グニャリと変形した自転車と少年のバッグだけが残されていた
そして少年が目を覚ました時とても奇妙な感触がした
頭にボヤ~と霧がかかっているような感じがしまともに考えられない
ザラザラした何かが少年の顔や体を撫でまわす
変な感触だが不思議と怖くなかった
だんだん思考がはっきりしてくる
もしやなにかに舐められている?
目を開けようとするが瞼がとても重くいくら力を加えても開かない
全身を舐められ何かが少年の目を舐めた時、さっきの重さが嘘のようにすんなりと瞼が開いた
眩しい光とともに視界に入ったものはなんと、白黒の毛を生やした巨大な猫だった
「フ、フニヤャャャャ!!!???」
叫んだつもりだが声がなんとも情けない
とゆうか意味が分からない
なんで巨大猫がいて声がおかしいのか
「なんだい、ママに向かって叫ぶとは。ほらほら優しいママだよ?」
巨大猫が少年の頭をよしよしと撫でる
へっ?猫が喋った?これはヤバイ
俺の何かが危険を感じている
てゆうかママ⁉︎
はい?
意味が分からなくなり自分の手を目に被せる
ふさっ
何故だ?
ふさっ
手を目に被せると手がふさふさする
目を開けて見てみると、なんと自分の手が真っ白な毛が生えた猫の手になっていた
恐る恐る自分の顔を触る
顔が丸く、鼻が低くて口がデカイそしてなにより凄くモフモフしてる
ヤバイ
猫になってる
何故だ
学校に向かってる途中で猫になるとかどんな笑い話だよ
てかこれって夢とかだよな?そうだよな?
自分の顔をひっぱたくと激痛が走った
いって!ほ、ほんとに現実なのか
「あんたなに自分を殴ってるのよ」
うるさい化け猫は黙ってろ!今それどころじゃないんだ!
混乱してる脳内を無理やり整理する
するとぼんやりと記憶が戻ってきた
あぁそういえば事故で死んだんだった
だとしたらここは死の世界か
「おーい我が娘よ」
でもこんな死の世界聞いたことないぞ?
もっと天使とかいるのかと思った
てか天国に俺が行けるのか?
パシッ
「こっち向かんか」
巨大猫が俺を叩く
ちょっとまてさっきママがなんとかって言ってたな...
だとしたら
「ママなのぉー⁉︎」
「そうだよ」
「...」
「なんか焦っていたようだけどどうかしたのか?」
巨大猫が俺に話し掛ける
ここは素直に従っていたほうが良さそうだ
もしかしたらSSとかで読んだことのある転生って奴かもしれんしな...
「な、なんでもないっ!」
「ふーんそうなのか、それじゃ名前決めますか」
名前?俺の名前は...あれ?思い出せぬ...
チクショョョョ‼︎‼︎‼︎
どうだったでしょうか?
できるだけ更新を早めたいと思います
※全体に修正を加えました