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ミチシルベ  作者: IRIS
5/6

やってしまった……


最後までお楽しみ下さい☆







「おはよーいろは」


気付けばウチは、いっちーと由紗と登校するようになっていた。


「あと2週間で夏休み終わりだね。いろはと由紗は宿題進んでる?」


「私はあと英語だけだけど…いろははその顔じゃ全然終わってないようだね」


由紗の言う通り全く宿題には手をつけていない。そろそろやんなきゃヤバいなぁ…。





さくらホールではピンポン球の音が響いていた。

ウチはいっちーとペアを組んでいる。そしていつものように話しながらラリーをしていた。


「あっ、ごめん!いっちー‼」


ラリーは出来るがまだまだ未熟なので方向転換がなかなか出来ずラリーは長く続けられない。


その時、


「ふざけんじゃねーよ!お前ら!!」


隣で活動している男子卓球部から怒鳴り声が聞こえた。

男子卓球部とは仕切りもなにもないため、女卓にも声は届いた。

声を上げたのは、男卓の顧問、大谷先生だ。

身長が185cmもあるので、生徒の間ではフランケンと呼ばれている。


フランケンが怒鳴ったことによって男卓だけではなく、女卓まで静まりかえってしまった。

こんな時に限ってミッキーナは不在だ。

「1年生、やるよ」

先輩に言われてウチらは練習を再開した。

男卓は相変わらずシーンとしている。

ぼーっとしていると、いっちーからボールが来ていることに気づかず、

「いろは!」

「あっ、はい」

と打ったボールは上に上がって…。


まさか…。


コンっ……。


パイプ椅子に座っているフランケンの頭に当たってしまった。


「クククっ……」


笑いをこらえているウチとみんなを見て奥でラリーをしている先輩達と、トイレから戻ってきた

智華と由紗は不思議そうな顔をしている。


謝らなきゃ、と思ったけど笑いをこらえているのを見てタイミングを逃してしまった。


「誰だ今ボール当てたヤツ!謝れよ!!」


あわわ……。


「すっすいません!」


やってしまった……。





「大丈夫?」


ウチは肩を落としているいろはに声をかけた。


「愛未ぃ~」


「ドンマイ!ウチも笑っちゃったしね」


休憩中ウチらは話しあって部活が終わった後、みんなでフランケンに謝ろうということになった。





「気をつけ、礼さようなら」


「さようなら」


「みんな!行くよ!いろはもファイト!!」


「うん!」


「大谷先生!あの…」


頑張れ、いろは!


「さっきはすいませんでした!!」


「ああ、俺も謝りたいから、指導室で話そう」


こうして指導室で女卓の1年8人と大谷先生がパイプ椅子に座って話しあいが始まった。


「さっきは俺もすいませんでした。男子に怒ってたから、半分君達に八つ当たりっていうのもありました」


「うっ……。」


いろはを見ると泣いていた。ホッとしたのだろう。


「泣くなよ、高山。お前らはちゃんと謝りに来たじゃん。」


「はい…」


「じゃあこれで終わり!気をつけて帰れよ」


「さよーなら」


ウチらは指導室を後にした。


あれ、そういえば…。

振り返ると案の定、智華と由紗がキョトンとしていた。


「何があったの?」


そうだよね…。2人ともあの場にいなかったもんね。


「ご想像にお任せします」

と彩菜が言った。


ウチらはいつものように笑いながら学校を後にした。











読んで頂きありがとうございました♪





登場人物プロフ↓


高山いろは

9月2日生まれ O型

明るく女卓のカリスマ あだ名→いろは



篠田愛未

9月16日生まれ A型

いまどきの女の子 黒ぶちメガネがトレードマーク あだ名→愛未




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