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柳雪の過去  作者: ゆっきー
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実験開始

 その後"F-4053"の死体は回収されていった。

 「はあ、ほんと雪は規格外ですね。」

 「あの程度なら夏鈴でも勝てただろ。」

 「まあ、そうですけど…」

そう、私の能力を使えば、あの程度の能力者なら捉えられるのだ。

 「でも、普通の能力持ちなら負けています。それに私でもあんなに圧倒は出来ません。」

いくら私の能力が強くても、さすがにあそこまで圧倒することは出来ないのだ。

 「てか、疲れたな。帰ろうぜ。」

 「わかりました。帰りましょうか。」

そして私たちは私の部屋に帰っていった。

 雪は部屋に帰ってきてすぐお風呂に行ってしまった。そして私はすぐ今日あったことを上の人たちに報告するために電話をかけるのだった。

 「はい、MIRA-3です。」

 「MIRA-6です。"F-2246"の報告のために連絡しました。」

 「何かあったのですか?」

 「今回"F-2246"が外出をしたのは伝わっていますか?」

 「ええ、伝わっていますよ。」

 「外出時に"F-4053"を"F-2246"が殺したのですが、そのとき"F-2246"が能力を使っていましたのでその報告をしに連絡しました。」

 「そうですか。どんなことをしていました?」

 「まず"F-4053"の能力は穴を空ける能力だったのですが、その能力を自分に効かないようにしていました。さらに"F-4053"の能力らしき力を使っていました。」

 「また規格外なことをしていますね。まあ、かなりの進展ですね。今後も"F-2246"の観察をよろしくお願いしますね。」

 「わかりました。では、失礼します。」

私はそう言い終えると電話を切った。

 電話が終わった後、雪が風呂を上がったので私もお風呂に入っていた。そして風呂に入っている間、私は雪の能力は何なのか一人で考察していた。

 「ほんとにどんな能力なのかしら。今まで見てきたのが雪の能力の全貌だとは思えない。きっとまだできることを隠している。相手を触らずに破裂させ、相手の能力を無効、相手の能力をコピーまたは再現…ほんとにどんな能力なのかしら…」

いろいろ考えたが結局考えはまとまらず、身体が熱くなったのでお風呂を上がった。

 お風呂を上がると、雪がブツブツと何かをしゃべっていた。

 「この力をこうすればこうなって、この力は…」

 「何をはなしているのですか?」

 「ああ、少し能力を調整していただけだ。」

能力の調整?普通そんなことは戦いながらすることなのだ。今しているのんて普通じゃない。雪の能力には調整が必要なのだろうか?そんなことを私が考えていると雪が話しかけてきた。

 「おい、大丈夫か?」

 「大丈夫です。というか、ほんとにあなたの能力はなんなんですか…」

 「それを調べるのが夏鈴の仕事だろ。」

 「それはそうなんですが…あなたの能力はわからないんですよね。」

 「そんな単純な能力じゃねぇよ。てか、もう夜だし寝るか。」

時間は午後11時になっていた。

 「そうね。」

そして、私と雪は寝たのだった。

 さらに数日が経ち、ついに能力持ちの殺し合いが始まった。そして朝から放送が鳴り出す。

 「MIRA-10からMIRA-6までの方は戦闘用広場Cに集合してください。」

放送が終わると雪が質問してきた。

 「お前、MIRA-6じゃなかったか?」

 「ええ、そうよ。」

 「お前は行かなくていいのか?」

 「行くわよ。あなたもついてきてもらうわよ。てか、あなたが居ないと始まらないし。」

 「はあ、なんとなくわかった。」

そういいながら私と雪は戦闘用広場Cに向かったのだった。

 そして戦闘用広場Cにつくとそこには上位5人と私を抜いたMIRAが4人待っていた。そして周りには大量の無能力の研究者が観ていた。

……

 私は広場で起こる実験の開始を待っていた。今回の実験は"F-2246"というこの研究所の最高傑作の能力を暴くための実験らしい。戦うのはMIRAの上位5名を抜いた方々。無能力の私たちは観戦してわかったことをレポートに書くのが今回の仕事だ。

 「"F-2246"…いったいどんな人物なのだろう。」

唯一MIRAの方々直々に実験に参加するほどの人物だ。かなり強いのだろう。そんなことを考えていたら、ある男性が入ってきた。私はその男性に見覚えがあった。M-2659を殺した張本人だからだ。

 「俺の実験のためだけに、こんなに集まったのかよ。」

 「あなたはそれほどの実験対象ということです。」

そう"F-2246"に話しかけたMIRAの人も見たことがあった。M-2659を"F-2246"が殺したときに横にいた女性だったのだ。そう私が考えている中、実験は始まった。

 「今からあなたはここにいる5名と戦ってもらいます。殺しはなしです。ただ能力の使用はありです。また場外に出た場合もう一度です。これを一日続けてもらいます。」

 「はあ、それを俺が守るとでも?」

 「あなたなら、なんやかんやで守りそうですが、一様MIRAの上位5名も来ています。そう簡単に逃げられませんよ。」

 「はあ、わかったよ。」

 「では、始めましょうか。」

説明が終わると銃声が鳴った瞬間、実験は始まった。

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