124.5話 龍の眠り
はるか上空、星に最も近いその島で龍は孤独に終わりの時を待っていた。
自分ではどうにもならないその運命を呪うことはなく、ただ一人誰も巻き込まないように…………静かに眠っていた龍は懐かしい気配を感じた。
暖かい星の気配。最も眩しく輝く蒼星。感じるはずのない気配に一瞬その時が来たのかと錯覚したが、すぐに正気を取り戻しその気配の正体を察した。
自分が愛した存在。大事な契約者の残した宝物。それは龍にとっても宝であり、だからこそ自分のせいで危険にさらしたくは無かった。だが、初めて会ったその時…………関わってはいけないはずだった時に関わってしまった。
「蒼…………やはりお前の子はお前にそっくりだ。思い通りにならない、それに…………」
眩しく輝く星を遠ざけるように、龍は最後に近い力を振り絞る。
自分に残された少ない星の因子を使い、愛する宝を守るために重力を操作した。
段々と遠ざかっていく星の宝。安堵と共にこみあげてくるのは寂しさだった。自分の本心を押し殺しながら龍はまた眠りにつくのだった。二度と覚めることのない永遠の眠りに…………。
ちょっと最近時間が無くてかけていません。出来るだけ早く暇を作って何とかしようと思っています!




