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賢王の書~ ELSIUM OF EUPHORIA~  作者: LSABA
二章 華の国編
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第99話

 特訓を初めてどれぐらいの時間が過ぎただろう。最初の頃と違い、今はツクヨミが僕に色々教えてくれている。

 桜さんは一対五でずっと戦っており、僕はツクヨミとお勉強中だ。

 というのも、こうなったのには訳がある。少し前の事…………。


「そういえばお主、セフィラの欠片はどうするつもりじゃ?」

「…………あ、そういえば」


 休憩時間中、ツクヨミにそういわれて本来の目的を思い出した。

 今すぐどうにかできる訳ではないが、何も考えずに問題を先送りにしていたのも事実。ツクヨミはそんな僕にあきれたのか残念そうな顔で話した。


「いいか?お主には知識と思慮が足りぬ。今何のために強さを求めるのか、今後どうするべきなのか。それすら考えられぬようであれば、お主の行動は全て無駄じゃ」


 というわけであきれた様子のツクヨミと、特別授業をすることになった。

 

「先ずセフィラ達じゃが、数字が若ければ先に生まれておる。ケセドはお主らの言うところの三男じゃ。全てのセフィラが均等に力を流し、全てのバランスを保っておるが、重要度は数字が進むにつれて増す。これはセフィラの役割が原因じゃ」


 元々存在しなかったセフィラが誕生した理由は、世界の正負バランスが崩れかけたから。これを何とかするために誕生したのがセフィロトの樹で、役割はエネルギーの変換および循環。それぞれ1つでも欠けてしまえばバランスが崩れ始めるが、一番重要なのは最後のセフィラである。

 その理由はセフィラの性質にあり、負のエネルギーを吸収するのが長男であるケテル。そこから徐々にエネルギーバランスを整えて正負の均衡がとれたエネルギーを世界に流すのが最後の辺りにいるセフィラ達。その為重要なエネルギーを内包するセフィラが他よりも大切になる。

 

「ここが面白いところじゃが、ケテルはエネルギーの浄化にほぼ全ての力を使っておる。お主が会ったコクマーとビナーも同様じゃ。故に序列としては下の方になる」


 エネルギーが吸える4番目以降と違い、上三人は弱い。が、元から他より強く作られているため、その差はほんの少ししかない。

 だから3番目までは人間性を重視し、4、5は強さを、6は財力7、8は欲を見る。他は会ったことがないから知らないとのことだった。

 

「ケセドは慈悲のセフィラ。故にお前が渦中に飛び込んだのは評価しておった。だが足りぬ。慈悲とは強者に許された特権。故に、奴に認められるには更なる力が必要。今までとは違い純粋な力が求められる。第六感を鍛えたのは前準備、龍気を扱えるようになれば話は早かったが、無いものを嘆いても仕方が無い。あるものを使えばいいだけじゃからな」


 ツクヨミはそう言って、地面に不思議な模様を描き始めた。足で描いているせいで子供が落書きをしている様にしか見えないのは黙っておこう。


「お主が持っている破断。面白い改造をしておるが、それを活かしきれていない。先ずはそこから鍛えていく必要がある。その為には、今の自分を理解する必要があるな」


 そんなこんなで、今の自分を確認することになった。

最近短い…………。

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