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毎日キミに会いたい

作者: 尾多 悠

魔が差して書きました。許してください。

 毎日キミに会いたい。


 そう願わない日はない。

 毎日キミに会わないと、とても不安になるんだ。


 キミは気まぐれで、色んな表情を見せてくれる。

 怒った固い顔。慌てんぼうな顔。恥ずかしがってすぐに隠れてしまう――なんてことも。

 キミに会えるのなら、どんな顔だって文句はない。

 でも、やっぱり中でも一番好きなのは、素直で柔らかい微笑みだ。

 一番好きなキミに会えると、一番安心できる。心安らかに、一日を頑張ろうって思えるんだ。


 今朝はキミに会えなかった。

 へそを曲げて出てきてくれないキミの態度に、胸にもやもやを引き摺りながら、結局は時間に追われて諦めてしまう。

 けれど、通勤中も気が気じゃないんだ。仕事をしていれば気は紛れるけれど、ふとしたときに不安になる。


 わかっている。悪いのは全部ボクだ。

 キミが顔を見せてくれないのは、キミの嫌がるようなことばかりしてしまったボクの責任だってことは、わかっている。


 キミは気まぐれだけれど、その実計算高かったりするのだとも思う。

 ボクが外でキミのことを考えていないとき、不意打のように、試すように連絡をしてくるだろう?

 会いたいって言ってくれるのは嬉しい。でも、外で会うのは恥ずかしいから、なんて体面を気にしてボクはいつも避けてしまうんだ。

 外に出たがるキミを、家の中以外じゃボクは見向きもしない。

 あるいは、ろくに運動もしないで不健康にもごろごろして、乱れた食生活をおくっていたりするせいもあるのかな。

 これじゃあ、キミに愛想をつかされても仕方ない。


 わかって欲しいんだ。キミのことが嫌いなんじゃない。

 キミなしじゃ生きていけない。一生キミに会えないのなら、ボクは死んでしまう。


 しばらく会えないでいると、キミは決まってボクを責め立てるように溜めていた怒りをぶちまけてから機嫌を直す。

 それでもいいんだ。悪いのはボクだから、キミに会えたことに泣いて喜び感謝する。

 こんなに苦しみは二度と味わいたくないって、神様にだって懺悔する。

 でも、ボクは懺悔をしても反省はしないんだ。

 キミに会って心の底から安心したボクは、次の瞬間にはもうキミのことを綺麗さっぱり頭の中から洗い流してしまっているのだから。

 学習しないんだ。愚かにも。

 どれだけキミが怒りを爆発させても、会えばボクとキミの関係はリセットされる。全ては水に流れるから。

 なんだかんだとボクの傍にいてくれるキミの存在に甘えて、その場凌ぎの自己嫌悪だけで終わらせてしまっている。


 今日でもう、一週間キミに会えていない。

 いくら出ておいでって、なだめすかしても出てきてくれないキミに苛立つこともある。もういいやって、さじを投げることもある。

 ダメなんだってわかっていても、変われない。そんなボクを、どうか許して欲しい。

 会いたいんだ。それだけは嘘じゃない。


 毎日キミに会えたら、どれだけ幸せなことだろう。


 明日はキミに会えるかな。会いたいな。

意訳:便秘は辛い

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― 新着の感想 ―
[良い点] 内容にシンパシーを感じました。 胸が熱いです。 [一言] 一週間は辛すぎますね。 遅ればせながら拝読させていただきました。 毎日会いたい。 その通りです。
[良い点] 意訳に驚きました。
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